November 25-27 2016, Weekend

◆11月第4週公開映画BUZZ


“Lion”
 配給:ワインスタイン・カンパニー
 監督:ガース・デイヴィス
 Budget:-
 Weekend Box Office:$128,368(4) Great!
 OSCAR PLANET Score:69.7
 Oscar Potential:作品賞監督賞脚色賞
           助演男優賞:デヴ・パテル
           助演男優賞:デヴィッド・ウェンハム
           助演女優賞:ニコール・キッドマン
           助演女優賞:ルーニー・マーラ
           撮影賞編集賞、美術賞、衣装デザイン賞
           録音賞音響効果賞作曲賞

“Rules Don't Apply”
 配給:20世紀フォックス
 監督:ウォーレン・ベイティ
 Budget:$26,700,000
 Weekend Box Office:$1,589,625(2382) zzz...
 OSCAR PLANET Score:61.4
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:ウォーレン・ベイティ
           主演男優賞:オールデン・エアエンライク
           主演女優賞:リリー・コリンズ
           助演男優賞:アレック・ボールドウィン
           助演男優賞:エド・ハリス
           助演女優賞:アネット・ベニング
           撮影賞、編集賞、美術賞衣装デザイン賞メイキャップ&ヘアスタイリング賞
           録音賞、音響効果賞、作曲賞

モアナと伝説の海 “Moana”
 配給:ディズニー
 監督:ジョン・マスカー、ロン・クレメンツ
 Budget:$150,000,000
 Weekend Box Office:$56,631,401(3875) Great!
 OSCAR PLANET Score:89.7 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           視覚効果賞、録音賞音響効果賞作曲賞主題歌賞
           アニメーション映画賞

“Miss Sloane”
 配給:ヨーロッパ・コープ
 監督:ジョン・マッデン
 Budget:$18,000,000
 Weekend Box Office:$59,797(3) Good!
 OSCAR PLANET Score:68.7
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演女優賞:ジェシカ・チャステイン
           助演男優賞:マーク・ストロング
           助演女優賞:ググ・バサ=ロー
           作曲賞

マリアンヌ “Allied”
 配給:パラマウント
 監督:ロバート・ゼメキス
 Budget:$85,000,000
 Weekend Box Office:$12,701,743(3160)
 OSCAR PLANET Score:62.4
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:ブラッド・ピット
           主演女優賞:マリオン・コティヤール
           助演女優賞:リジー・キャプラン
           撮影賞、編集賞、美術賞衣装デザイン賞メイキャップ&ヘアスタイリング賞
           視覚効果賞録音賞音響効果賞作曲賞

“Bad Santa 2”
 配給:ブロード・グリーン、ミラマックス
 監督:マーク・ウォーターズ
 Budget:$26,000,000
 Weekend Box Office:$6,176,680(2920) zzz...
 OSCAR PLANET Score:32.6 BIG BOMB!!!
 Razzie Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演男優賞:ビリー・ボブ・ソーントン
           助演女優賞:キャシー・ベイツ


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 賞レースを見据えた作品の公開がいよいよ増えてきている中、今週封切られた中、最も作品賞候補に近いと言われているのが『Lion』。サルー・ブライアリーのノンフィクション小説の映画化になる。インドのスラム街で生きる5歳の少年がアクシデントにより遠く離れたオーストラリアに住む夫婦の養子となる。25年後、成長した青年がGoogle Earthを頼りに本当の両親を探すことに…。実のところ、トロント映画祭でプレミア上映されたときの反応は決して華々しいものではなく(それでも観客賞次点)、典型的なハリウッドの感動ストーリーの域を出ないとの指摘が多かったのだが、BUZZはそこで萎んでしまうことなく、少しずつではあるが盛り上がり始め、肯定評をたっぷり掻き集めてのアメリカ公開となった。才能あるキャストの心のこもった演技と実話がもたらす迫力、それを装飾するリアルな生活風景の魅力がたっぷり味わえるとのこと。ただ、やはり絶賛一色とは言えない。それでもBUZZが上がり続けているのは、配給があのワインスタイン・カンパニーだからで、レースに強い同社の今年のメインプッシュ作品として推されているがゆえ、主要部門、技術部門、どちらも旋風を巻き起こすと見られている。演技賞ではニコール・キッドマンの助演女優賞がかなり有力と見られている他、デヴ・パテルが助演男優賞候補に挙がるとの見方も強い。パテルは主人公が成長してからを演じていて、主演に入ってもおかしくないのだが、そこはワインスタイン・カンパニー、助演で推した方が上手くいくと踏んでのキャンペーンを展開している。さて、どうなるか。興行的には4館で封切られ、まずは好スタートを切っている。

 『Rules Don't Apply』はウォーレン・ベイティ、実に17年ぶりの監督・主演作。妻のアネット・ベニングが『20th Century Woman』によりオスカー候補を確実視されているが、夫婦同時ノミネートを達成するためにも、高評価を獲得したい。物語は1958年のハリウッドが舞台。女優の卵とスタジオの運転手の恋模様を描くロマンティック・コメディで、当時、RKOを経営していたハワード・ヒューズがその恋模様に絡むのがミソ。ヒューズをベイティ、女優をリリー・コリンズ、運転手をオールデン・エアエンライクが演じ、ベニングやアレック・ボールドウィン、エド・ハリス、マシュー・ブロデリックも助演する。万全の布陣で作品に臨んだわけだが、批評は悪くもないが良くもないという曖昧なところに落ち着いてしまった。当時のハリウッドがゴージャスに再現された雰囲気が大いに見もので、演出も手堅くまとめられていることが讃えられる一方、取るに足らない物語で、後にさほど残らないとする指摘も目立っている。これだと賞レースの主役になるのは難しく(技術賞にチャンスあり)、ベイティが主演男優賞候補に挙がるか挙がらないか、いちばんの注目ポイントも微妙と言わざるを得ない。興行成績の大惨敗も大きなマイナスポイントになるだろう。老会員が物語の背景に郷愁を誘われるか、ベイティへのリスペクト票がどれだけ流れ込むか、逆転の鍵はそこにある。

 ディズニー・アニメーションから『モアナと伝説の海』が登場。ポリネシアの島々で語り継がれる神秘的な伝説がベース。海に選ばれた少女モアナが、16歳になったことを機に伝説の海へと旅立っていく様を紡ぎ出す。ディズニーの復活が大きく叫ばれる昨今、春に大絶賛&メガヒットを記録した『ズートピア』に負けない激賞に包まれているから、なるほど今のディズニーは本当に元気と言って良い。深く立体的に描き込まれたモアナのヒロイン像がとにかく魅力的で、彼女が繰り広げる冒険はどの年代も楽しめる愉快痛快なもの。映像の美しさも特筆に値するのだと言う。『ズートピア』級の賛辞と見て良い。アニメーション映画賞レース参戦は確実。『ズートピア』を蹴落として受賞に漕ぎ着ける可能性すらあるだろう。『モアナと伝説の海』が激賞に包まれていることで、レースポジションが変わったのがピクサーの『ファインディング・ドリー』。ノミネートまでは間違いないと見られていたが、候補落ちの危険が出てきた。今年のアニメーション映画賞レースは大変タイトで、インディーズ・スタジオからも強力作が続々登場している。果たして…。なお、『モアナと伝説の海』は興行的にも好スタート。2億ドル突破が狙える。ホリデイシーズン効果を有効活用できれば、場合によっては3億ドル超えも?

 『Miss Sloane』も賞レース狙いの一本。野心的なロビイスト(♀)が銃規制反対派のロビイストたちと対峙する様を描く。賞レース狙いと言われるのは内容もさることながら、レース常連のジェシカ・チャステインが主演しているからで、特に主演女優賞候補を期待されている。批評家の反応は概ね良好。題材に公平に向き合う視線が守られ、ジョン・マッデンの演出も近年ベストの声が多い。また、チャステインの演技は作品の質を何段階も押し上げる充実したもので、実力派女優の面目躍如との声が多数出ている。ただ、全体としてはこじんまりまとめてしまった気配はあり、熱狂度は低め。チャステインのオスカー候補を確約するようなBUZZは作り上げられていない感。興行成績は悪くないが、爆発力があるようには見えない。

 『マリアンヌ』はロバート・ゼメキスの監督の下、ブラッド・ピットとマリオン・コティヤールが共演する話題作。1942年カサブランカ、秘密諜報員マックスととフランス軍レジスタンスのマリアンヌが夫婦を装う作戦をきっかけに結ばれるが、マリアンヌはある秘密を抱えていて…。こちらも賞レース参戦が期待されていたが、それよりも何よりも、ピットとアンジェリーナ・ジョリーの離婚ゴシップをきっかけに、話題をそちらの方に持っていかれてしまった格好。離婚原因がピットとコティヤールの不倫関係にあったという憶測が流れたため。作品を正当に評価してもらうためにも、まずは何とか批評家の支持を取りつけたいところだが、まずまずの反応に留まっている厳しい現状。ピットとコティヤールはこれぞスターという輝きに包まれているものの、戦時下のロマンス&スリラーとしてはこれまでに作られてきたものを超えることはできていないという評が多い。忘れ難い場面も少なくないとのことだが…。賞レースでは主要部門参戦は難しいが、美術賞や衣装デザイン賞でチャンスがあるかもしれない。興行的にも製作費に見合った成果は上げられておらず、大きな話題を呼ぶには至っていない。

 2003年映画「バッドサンタ」の続編が、13年の時を経て登場。タイトルは明快に『Bad Santa 2』。煙草と酒を愛する強欲不良サンタ役者のウィリーが、クリスマスシーズンに沸くシカゴで再び大暴れする。ウィリーを演じるのはもちろん、ビリー・ボブ・ソーントン。一作目はソーントンが主演男優としてもノリにノッていた頃の作品で、批評家の反応も良好だったのだが、今回は一転、厳しい声が目立っている。品がなく、容赦なく人間嫌いな主人公の中にある僅かなハートが丁寧に掴まえられていた一作目と較べると、今回は単に周囲に迷惑をかけている様子が延々描かれるとする指摘が相次いでいる。実は一作目でソーントンはゴールデン・グローブ賞で候補に挙がるほどだったのだが、今回もそれを望むのは無謀と言えるだろう。興行的にも最終的に6,000万ドルを売り上げた前作には遠く及ばない結果に落ち着きそうだ。





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