BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント “The BFG”

監督:スティーヴン・スピルバーグ

出演:マーク・ライランス、ルビー・バーンヒル、ペネロープ・ウィルトン、
   ジェイマン・クレメント、レベッカ・ホール、レイフ・スポール、
   ビル・ヘイダー、マイケル・デヴィッド・アダムスウェイト、
   ダニエル・ベーコン、アダム・ゴドリー、ジョナサン・ホームズ、
   ポール・モニツ・デ・サ、オラフル・ダッリ・オラフソン、マリリン・ノリー

評価:★★




 少女が巨人の大きな小指を掴む場面がある。あぁ、「E.T.」(82年)を思い出す人は多いだろう。スティーヴン・スピルバーグは明らかに意識して演出している。養護施設で暮らす少女と心優しき巨人。周りから疎外されて生きる孤独な魂が冒険に乗り出す。

 巨人登場場面に胸躍る。姿を現すのはハリー・ポッターが出てきそうな英国、ロンドンだ。人間が暮らす大都会。夜とは言え、7メートルもある巨人が闊歩しては大騒ぎになる。そこで巨人はあの手この手で風景に溶け込む。壁になり、街灯になり、草木になり、闇を味方につけ、巨体を利用し、大胆不敵な姿勢を崩さない。巨人の国へ向かって疾走するのも気持ち良い。

 ただ、魔法が消えるのは案外早い。巨人の国は全てがビッグサイズ。少女の小さな身体と対比させるためのユニークな多くの構図が、かえって視覚効果の投入を意識させる。ファンタジーへの誘いが煩い。そしてそれは哀しいことに、『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』、巨人を眺める度に痛感せずにはいられない。

 BFGを演じるのはマーク・ライランス。昨今流行りのモーションキャプチャー演技。他の巨人とは違う優しい眼差しにライランスの面影がたっぷり残るものの、それでもライランスの美しい所作は、巨人のそれへと漫画的に単純に変換される。別に魅力ゼロというわけではない。少女と同じ画面に入ると、現実が勝ってしまうのだ。いっそ少女も含め、アニメーションで見せてくれたらすっきりしたかもしれない。

 終幕、英国女王が担ぎ出される件は、おそらくロアルド・ダールの原作でには恍けた味があるのだろうけれど、スピルバーグが皮肉めいた画面に弱いこともあり、腑に落ちないところが多々。軍隊を投入しての大捕り物って、ほとんど反則ではないか。まあ、この場面も含め、スピルバーグの語りのペースは相変わらず若々しく快調そのもので、カメラワークの華麗さはそれだけで興奮してしまうのだけれど…。

 それから、子どもを絶対的な善として描くときのスピルバーグにはやはり抵抗を覚える。無垢への過剰な拝跪。こういうときのスピルバーグは画面をやたらキラキラさせる傾向にある。ここでも夢の欠片が蛍光色で色づけしたいみたいに宙に舞う。安っぽいと言って良い。





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