素敵なウソの恋まじない

素敵なウソの恋まじない “Roald Dahl's Esio Trot”

監督:ダーブラ・ウォルシュ

出演:ジュディ・デンチ、ダスティン・ホフマン、ジェームズ・コーデン、
   リチャード・コーデリー、ピクシー・デイヴィーズ、ジェフ・マッギヴァーン

評価:★★




 映画の掴みに呻かずにはいられない。ジュディ・デンチ先生がキャミソール型の花柄ワンピースで登場するのだ。化粧は水森亜土になる一秒前。しかも胸元をやたら強調した撮り方。そして先生は笑いかける。ダスティン・ホフマンに「逃げて!」と呼びかけてしまうのは当然の反応だ。

 反応だけれどしかし、先生の悪趣味スレスレの強引なセックスアピールは次第に収まっていくから有り難い。『素敵なウソの恋まじない』は多分、大人向けのファンタジーのはずで、このままではホラーになってしまうと気づいた作り手が、物語を品良くまとめようと方向転換を図る。同じアパートに住むホフマンとデンチの恋。描くなら、ふたりを可愛らしく撮らなければならない。

 デンチはペットのカメがなかなか大きくならないと嘆いている。デンチを愛するホフマンは彼女を喜ばせようと、町中のカメを買い集め、二日ごとにカメを少し大きなものへと交換していく。善意が根底にあるとは言え、デンチにしてみれば、かなり残酷なこと。それを何とか納得できるところに落とし込めたのはホフマンのおかげだろう。

 すったもんだの末、「愛されないからと言って、愛するのをやめるのは無理だ」と気づくホフマンと、もうちょっとで頭の悪い人に落ちそうなところを切り抜けるデンチは、案外お似合いのカップル。握手じゃダメだとキスシーンまで用意されているのにギョッとしつつ、それでも微笑ましく見てしまう自分に驚く。

 ホフマン宅がカメ屋敷になるのはちょっと厳しい。ペットとして可愛がられるらしいカメだけれど、まじまじ眺めても本当にそんなに可愛らしいか。それが100匹もいるとなると、ちょっとした恐竜パークの趣ではないか。デンチがカメの頭を撫でるのも、何だか別の想像をしてしまいそうで怖い。

 …という生理的嫌悪感を払拭するのが、ホフマンがベランダに作っているミニ庭園だ。色とりどりの花が咲き乱れ、かつ雑多に花が配置されているように見えて、しかし下品には見えない。緑が目に優しい。この映画の原作はロアルド・ダールで、彼の匂いはここにいちばん良く表れているかもしれない。冒頭で紹介される、ホフマン手作りの水撒き機等、ダールらしいガジェットをもっと散りばめても良かった。





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