ライト/オフ

ライト/オフ “Lights Out”

監督:デヴィッド・F・サンドバーグ

出演:テリーサ・パーマー、ガブリエル・ベイトマン、
   アレクサンダー・ディペルシア、マリア・ベロ、ビリー・バーク、
   アリシア・ヴェラ=ベイリー、アミア・ミラー、エヴァ・カントレル、
   エミリー・アリン・リンド、ロッタ・ロステン

評価:★★★




 その怪異は名をダイアナと言う。どうやら光は苦手らしく、暗闇の中でだけ並外れた存在でいられる。したがっていつも暗がりで蠢き、人は明るいところからその影を見ることしかできない。ほとんど低予算ゆえのアイデアなのではないかと察するものの、どっこいこれが大きな効果を上げる『ライト/オフ』だ。

 ホラー映画らしい愉快なご都合主義がたっぷり散りばめられる。危機的状況なのに事ある毎に離れる姉弟。肝心なところで必ず点滅する電球。光を切ることを最優先に考えないダイアナ。しかし、それもこれもあれもどれも寛容の闇に溶け、登場人物と一緒に飛び上がる、その流れに身を任せたい。

 過去に起こった出来事も含めストーリーを語ることを意識した展開もさることながら、キャラクターの描き込みがしっかりしている。皮膚病の少女。鬱病に悩まされる母親。恐怖から逃げてしまった姉。おびえながらも姉と一緒に戦う弟。気の好い姉の恋人。いずれも余計な死者要員としてではなく、「戦い」の大切なピースとして存在する。

 「戦い」で印象に残るのはダイアナのシルエットだ。明らかな女性体形。長い髪。暗闇で光る目。漂わせる獣の匂い。ライトが点いたり消えたりするほんの一瞬で、体位を次々変えるサーヴィス精神の持ち主でもある。もちろん距離もどんどん縮める。「だるまさんが転んだ」が得意なこと間違いなし。そうか、いやホント、これはホラー版「だるまさんが転んだ」かもしれない。

 ヒロイン、テリーサ・パーマーの恐怖演技はお見事。赤いネオンや青いライトに浮かび上がる顔が美しく、恐怖にひきつる表情も大いに見もの。カギを握るマリア・ベロは怖がらせる側ではないのに怖い。けれど、とりわけ感心するのは子役のガブリエル・ベイトマンだ。表情に子役臭がなく、その表情だけで怪異の恐ろしさを伝える表現力あり。パーマーとの相性も抜群だ。

 クライマックスに警察が絡むのはちょっとダサい。ダイアナの関係者だけで恐怖をまとめて欲しかった。邸の作りが活かされないのも勿体ない。それにそう、決着のつけ方がイージーではないか。ダイアナの存在は、実はある人物の意識と密接に結びついていて、それゆえの捻りを効かせられそうではないか。「だるまさんが転んだ」に反則勝ちしたような、すっきりしない気分が残る。





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