ゲットハード/Get Hard

ゲットハード/Get Hard “Get Hard”

監督:イータン・コーエン

出演:ウィル・フェレル、ケヴィン・ハート、ティップ・“T.I.”・ハリス、
   アリソン・ブリー、クレイグ・T・ネルソン、エドウィナ・フィンドリー、
   エリック・チャバリア、ポール・ベン=ヴィクター、
   ジョン・メイヤー、ジョン・アイズ

評価:★★




 いきなり赤ら顔のウィル・フェレルが駄々っ子のように鼻水を流しながら泣きじゃくるショットから始まるので嫌になる。大の大人が云々というわけではなく、フェレルが幼稚に走る笑いが散りばめられていることが察知できてしまうからだ。でもまあ、仕方ないか。フェレルは無実の罪を着せられて、刑務所行きが決まってしまうのだ。収監まで30日。

 大抵の映画は30日を利用して無実の罪を晴らそうとするものだけれど、『ゲットハード/Get Hard』は基本バカ映画だから、そんなことにはなかなか気づかない。フェレルは刑務所では生きてはいけないと、刑務所帰り(だと勝手に勘違いした)のケヴィン・ハートに特訓を受ける。刑務所でボコボコにされないよう、強い男になるのだ。うん、バカだ。

 しかし、もっとバカなのはハートを刑務所帰りだと勘違いする理由で、フェレルはハートが黒人だからという理由だけでムショ帰りを確信する。つまり「偏見」がテーマに掲げられる。黒人は皆気性が荒く、刑務所に慣れていて、大切なものを守るためならどんな残酷なこともやってのける。…みたいな。それを根底に敷いた上でのギャグがてんこ盛り。

 このギャグがいまいち弾けないのは、偏見の見方があまりに一面的で、それゆえ笑いがワンパターンに見えるからだろう。訓練内容だけ取り出しても、声を低くしてドスを利かせるだとか、汚い言葉遣いを覚えるだとか、狂犬のような顔を作るだとか、喧嘩に勝つために身体を鍛えるだとか、観念してしゃぶり方を覚えるだとか。こうして書いただけでどんな画が出てくるのか、簡単に想像できる。

 どうせなら黒人の白人に対する偏見も笑えば良かったのに。フェレルの存在を一般的白人を象徴させるのであれば、フェレルの役柄をもっと弄っても良い。素直だが意気地がなく、純粋だが闘争本能に欠け、バカだが助かりたいという願望だけはある…以上の白人像を描き出すことぐらい、昨今報道される事件の数々を思えばいくらでもできそうではないか。それともそれをコメディとして見せることに怖気づいたか。

 まあ、フェレルとハートがバカをやる様を眺める映画だから、そこまで求めるのは酷なのかもしれない。フェレルは身体を張った笑いが多いものの、ハートはフェレルのバカを眺めて唖然とするばかりなのが気の毒だ。刑務所帰りどころか妻にもてんで強く出れない役柄を生かして、フェレルとは違った方向で笑いを獲得できそうなものなのに。クライマックスのバトル場面は多少なりとも活気が出るので、何ならバディ映画風にアレンジしても良かったかもしれない。





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