ゴーストバスターズ

ゴーストバスターズ “Ghostbusters”

監督:ポール・フェイグ

出演:クリステン・ウィグ、メリッサ・マッカーシー、ケイト・マッキノン、
   レスリー・ジョーンズ、クリス・ヘムズワース、チャールズ・ダンス、
   マイケル・ケネス・ウィリアムス、アンディ・ガルシア、ビル・マーレイ、
   ダン・エイクロイド、シガーニー・ウィーヴァー

評価:★★★




 今も映画ファンに愛される84年のゴーストファンタジーを21世紀に蘇らせる。真っ先に過る不安は、綺麗でも魂の感じられない最新CGで画を塗り固めるのではないかという点だ。ゴーストの表現は今ならば30年前よりもずっと細かいところまで追求できるから、やらない手はない。果たして、確かにゴーストは3Dが大いに意識され、大変滑らかな味を残す。けれど…。

 けれど新『ゴーストバスターズ』はそれに重きを置くことを良しとしない。ご機嫌なあのテーマ曲をいきなり流したり、オリジナルキャストをゲストで迎えたり、ロゴマークを再利用したり、旧作への目配せはたっぷりあるものの、結局のところオリジナルは新たに命を与えられるゴーストファンタジーのための出汁を取ったに過ぎない。ニューヨークでゴーストが暴走する事件が多発、それを超常現象の専門家たちが追いかける物語。そのプロットだけあれば十分だ。

 放り込まれる食材はアメリカを代表するコメディエンヌのアンサンブルだ。飛ぶ鳥を落とす勢いで作品を畳み掛けているクリステン・ウィグとメリッサ・マッカーシーはクソ真面目女と口の悪い豪快女に分かれて阿吽の呼吸を見せる。ケイト・マッキノンはP!nk姉さんの雰囲気を纏いながらエッジの効いた笑いを次々投下。レスリー・ジョーンズの大らかな身体はどんな状況に置かれても吸収力抜群で気持ち良い。

 個性の強い彼女たちを生かすにはどうしたら良いか。効いてくるのがポール・フェイグが監督を務めるという点だ。ジャド・アパトウの血を受け継ぎ、女性を主人公にしたコメディで次々結果を残しているフェイグは、「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」(11年)の変奏のように撮り上げる。ウィグとマッカーシーはフェイグの演出と相性が良いことは実証済み。マッキノンとジョーンズも難なくフェイグの笑いの中に身を預ける。

 フェイグが繰り出す笑いは身も蓋もなく、時にしつこい程なのに(下ネタも多い)後に引かないのが特徴で、ここでも四大女優が大らかにやりたい放題。その割にちゃんとまとまった笑いになっているのも偉い。女たちの井戸端会議になってしまう危険を切り抜け、今の笑いを提供する。80年代臭はほとんどないと言って良く、それが正解だ。

 可笑しいと言えば、ゴーストバスターズのマスコットボーイになるクリス・ヘムズワースがサイコー。ハンサムで身体は鍛えられているものの、間違いなくバカ…という役柄で輝いている。電話番すらできない彼の最大の見せ場はもちろん、大都会、大勢の人々が集まる前でダンス指導する場面だ。あの身体の動き、ある意味天才。見事にバカ。素晴らしくバカ。格好良いけどバカ。エンドクレジットには要注意。宣材写真だけも抱腹絶倒。ヘムズワース、「お!バカんす家族」(15年)に出ているところを見ても、かなりコメディ好きと見た。しかも才能がある。ハリウッドよ、早くヘムズワース主演のコメディを撮るが良い。

 ちなみにフェイグの演出は、ヘムズワースの使い方だけでも冴えている。彼のネームヴァリューを考えれば、大々的に女優たちに絡ませて話を転がしてもおかしくないところなのに、あくまで彼は女たちのマスコットであり続ける。だからこそ終幕の展開は生きた。バカはコメディが撮れないと改めて思う。敢えて誤算を挙げるなら、ヘムズワースが魅力的過ぎたことかもしれない。





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