ノック・ノック

ノック・ノック “Knock Knock”

監督:イーライ・ロス

出演:キアヌ・リーヴス、ロレンツァ・イッツォ、アナ・デ・アルマス、
   アーロン・バーンズ、イグナシア・アラマンド、コリーン・キャンプ

評価:★




 何よりも先に驚くのは、キアヌ・リーヴスが家庭という枠組に僅か程にもハマらないという事実だ。ロサンゼルス郊外の邸宅で、良き夫、良き父として暮らす主人公。妻と同じベッドで眠り、道化役に徹して子どもたちと遊びに興じる様。たったこれだけが死ぬほど似合わないとは…。不器用さゆえ、という理由だけではないだろう。

 でもまあ、たまには役柄で家庭に入りたいというのは分かる。リーヴスも一応は役者なのだから。分からないのは、でもだからと言って何故イーライ・ロス映画なのかという点だ。不条理ホラーで名を馳せるロス。どう転んでも哀れになるだけではないか。それでもやっちゃうのがリーヴス。製作にまで噛んでいるとは…。

 『ノック・ノック』にオチなんてものはどこにもない。大雨の深夜、助けを求めてきたずぶ濡れの若い女ふたりに親切心と下心を見せたことから、真面目男が拷問されるというもの。見せ場はもちろん、リーヴスの拷問絶叫場面の数々だ。これがスゴイ。

 ベッドに縛られるところから始まり、足で踏みつけられるわ、鈍器で殴られるわ、肩を刺されるわ、猿ぐつわをされるわ、首から下を地面に埋められるわ…。いや、やられる画自体は想像の範囲内なのだけど、その際、リーヴスのスターオーラが完全に消失するのがスゴイのだ。43歳という設定のリーヴス。撮影時は50歳前後とは言え、完全に素人のオッサンやないかい!

 救いを全て奪い去るのは、若いふたりを演じるのがほとんど無名の女優ということだ。ジェニファー・ローレンスやエマ・ストーンといったあたりに甚振られるなら、まだ分かる。拷問のされ甲斐もあるかもしれない。けれど、リーヴスをのた打ち回らせるのは見たことのない安めの女たち。ほとんど素人ポルノめいてくるのは…狙いなのか?!

 拷問ホラーというジャンルは定期的に出てくるものの、その価値が未だに理解できない。怖さで魅了したり、意外性で翻弄したり、捻りで興奮を刺激したり…なんてことには見向きもせず、やられるがままの主人公を愛でるのだ。まあ、何もできないリーヴスは、確かに見ものではある。でも、そこから生まれるものが苛立ちだけというのは、うん、やっぱり理解できないのだった。





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