ダーク・プレイス

ダーク・プレイス “Dark Places”

監督:ジル・パケ=ブランネール

出演:シャーリズ・セロン、ニコラス・ホルト、コリー・ストール、
   タイ・シェリダン、クロエ・グレース・モレッツ、
   クリスティナ・ヘンドリックス、スターリング・ジェリンズ、アンドレア・ロス

評価:★★




 ヒロインが28年間を刑務所で過ごす兄に面会に行く場面。兄は妹に言う。「お前も牢獄にいる」。幼少時に母とふたりの姉を兄に殺されるという事件が発生。それに囚われて生きてきたヒロインは、確かにそう言われても仕方がないところがある。

 初めは報酬目当てに事件の記憶を呼び起こそうとするヒロイン。それがいつしか真実を見つけることで救われたいと願うようになる。気の毒な彼女の再生の一歩を温かく見守ろう。だから『ダーク・プレイス』は、真相がさほど面白くないのは大目に見よう…だなんて寛容になれないのは、見せ方がどう考えても頓珍漢だからだ。

 1985年と現代を行き来しながらの語り。これが拙い。ヒロインは事件当時の記憶が曖昧で、それゆえに回り道しながら過去を辿ろうとする。関係者に会うことで記憶を刺激するのだ。ところが、交互に出てくる過去の場面に、幼いヒロインの出番は極僅か。母と兄、そしてその恋人がメインで、不幸自慢をするのみだ。幼いヒロインは傍観者ですらない。

 つまり現在と過去が上手く結びつかない。ヒロインの「捜査」は亀の歩みで、手掛かりらしきものはヒロインの手には決して落ちてこない。作り手はまるで適当に過去を繋げているようにすら見える。孤独に生きてきたヒロインの必死のもがきを見せるにしても、あまりに芸がないのではないか。

 シャーリズ・セロンは懸命に仕事をする。コリー・ストールも手堅い。ニコラス・ホルトも悪くない(役柄は都合良く扱われた感)。けれど、彼らがただでさえ陰惨な事件に雁字搦めになり、陰鬱で景気の悪い表情を浮かべ続ける画の羅列は、どうしたって惹かれるものにはならないだろう。苦悩の顔が並んでも、それだけではドラマは生まれない。

 何なら、過去場面に出てくる兄(タイ・シェリダン)と年上の恋人(クロエ・グレース・モレッツ)の破滅的な愛の物語としてストレートに見せてくれた方が良かった。悪魔崇拝にハマる若いふたりの、暗く激しい青春劇。小難しく悩ましく物語をかき回すよりは、よっぽど良い。





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