トリプル9 裏切りのコード

トリプル9 裏切りのコード “Triple 9”

監督:ジョン・ヒルコート

出演:ケイシー・アフレック、キウェテル・イジョフォー、
   アンソニー・マッキー、アーロン・ポール、ケイト・ウィンスレット、
   クリフトン・コリンズ・ジュニア、ノーマン・リーダス、
   テレサ・パルマー、マイケル・K・ウィリアムス、
   ガル・ギャドット、ウッディ・ハレルソン

評価:★★




 最初の強盗場面、狙い通り計画を遂行し、後は逃げるだけ。…という段階で仲間のひとりが車内で赤い発煙筒を点火させてしまう。耐えられず車から出てくる面々は、強盗らしくマスクを装着していたものだから、それが赤く染まって皆、ほとんどスパイダーマン。何て間抜けな画なのだ。可笑しい。

 この線を狙ってくれれば良かったのに、『トリプル9 裏切りのコード』はシリアス方向へと舵を切る。アトランタ、ロシアのマフィアにこき使われる悪徳グループが、またしても難解なミッションを命じられる。強盗を成功させるのにはたっぷり時間がいるのに、犯行が始まれば3分で警官が駆けつける。

 …とここで出てくるのが999(トリプル9)で、これは警察用語。警官が負傷するとこのコードが発令され、警官は全員現場に集まるものらしい(本当?だとしたらかなり問題ありの掟)。この隙を利用して強盗を成功させようというのだから、見るからに運任せの計画だ。

 期待するのは、999が発令されてからおそらく起こるだろう予期せぬトラブルの数々をどう切り抜けるか、という点になる。ところがジョン・ヒルコートはいよいよ本番になってからはあっさりした演出で、むしろそこに至るまでのかなり多い登場人物各々の人生を探ることに熱心だ。いや、違うから。これはB級映画らしくがんがん攻めるべき映画だから。ヒルコートの美学がヘンテコな方向へと転ぶ。

 美学と言えば、ヒルコートはヴァイオレンス描写に力を入れる。残酷な画を敢えて並べているのではないかと邪推する。それが関係者内でまとめられるならば、まだ良い。無関係の者まで巻き込んでそれを喜々として見せるため、いよいよ後味が悪い。

 ドラマを意識した作りの割りに、登場人物はあまり心に残らない。大した心象を見せないばかりか(時間だけはかけて演出されるのに)、駆け引きという点でも冴えない。とりわけケイシー・アフレックが気の毒だ。真面目に捜査に当たる警官だけれど、てんで事件が見えていないのに正論だけで突破しようとするので、とんだ間抜けに見える。儲けたのはマフィアの妻役のケイト・ウィンスレット。ライオンのたてがみのようなヘアスタイルで登場、ほとんどカトリーヌ・ドヌーヴ的迫力を醸し出していた。まあ、ウィンスレットなら楽勝か。





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