ラザロ・エフェクト

ラザロ・エフェクト “The Lazarus Effect”

監督:デヴィッド・ゲルブ

出演:マーク・デュプラス、オリヴィア・ワイルド、サラ・ボルジャー、
   ドナルド・グローヴァー、エヴァン・ピーターズ

評価:★★




 マーク・デュプラスとオリヴィア・ワイルドの研究者カップルが長年続けている実験は、死んだ者を生き返らせるというものだ。この題材は「フランケンシュタイン」(31年)の時代から、何度も形を変えて語られてきた。踏み込んではいけない領域に迷い込んだ者たちがしっぺ返しを食らう。

 もちろん『ラザロ・エフェクト』の理論は分からない。どれだけそれらしい言葉を並べられてもちんぷんかんぷん。でも、それで良い。観客が望むのは、それこそ禁を犯した者たちが、その代償としては大き過ぎる、死の鉄槌というしっぺ返しを受けることなのだから。

 蘇えるのは感電死したワイルドだ。よくよく考えればゾンビの仲間と言って良い存在なのだけど、美しいワイルドは死から生還しても、一定の美貌を保つ。まあ、殺されるなら汚い醜男ゾンビよりも美女クリーチャーだから、それで良し。でもメイクが死化粧ぐらいしかないのは残念。もっと盛ってゴージャスに魅せても良かった。

 しかし、それよりも問題なのはワイルドの暴走が始まるのに時間がかかることだ。何と上映時間残り30分ということころまで来て、ようやく殺戮ショーが始まる。何をそんなにタメを効かせているんだか。どうやら作り手の中に「ドラマ」を見せたいという余計な欲があったがゆえの結果だ。もちろんこの話には無意味な装飾と言える。

 エンジンが全開になるまでにもたつくと、他映画の影響が物真似に見えてくるから困りもの。「フランケンシュタイン」や「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生」(68年)はもちろん頭を過ぎり続けるし、ラボ内での攻防は「エイリアン」(79年)や「遊星からの物体X」(82年)を思わせる。ワイルドの身体の変化は「ザ・フライ」(85年)の匂いがあるし、ワイルドの殺戮ショーは「キャリー」(76年)の血を感じずにはいられない。物真似に見えると、チープさが強調されるから要注意。

 ワイルドが死んでいたのは約1時間弱。その間の意識の行方が恐怖に結びつかなかったのが惜しい。ワイルドの幼き日の記憶も関係した新考察は、巧く機能すれば新しいホラーの表情を提示できたかもしれない。デュプラスとワイルドの愛情の縺れも放り出された格好。そう言えば、実験犬もどこかに消えたまま、帰ってこなかった。





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