タイム・ラヴァーズ 時空を繋ぐ指輪

タイム・ラヴァーズ 時空を繋ぐ指輪 “The Lovers”

監督:ローランド・ジョフィ

出演:ジョシュ・ハートネット、ビパシャ・バシュ、タムシン・エガートン、
   アバイ・デオール、アリス・イングラート、ジェームズ・マッケイ、
   シモーヌ・ケッセル、ロシャン・セス、アンドレア・デック

評価:★




 その指輪は「恋人たち」と呼ばれているらしい。ふたつのリングからなり、それぞれがどれだけ離されてしまおうと、いつしかひとつに戻る。愛の象徴として描きたかっただろうこの指輪にまつわる奇跡が、子ども騙しにしか見えないのが、極めて厳しい『タイム・ラヴァーズ 時空を繋ぐ指輪』だ。

 何しろこの指輪、別に話に特別絡むわけではないのだ。1778年と2020年、ふたつの時代が舞台となり、それぞれ愛し合う男女が出てくる。指輪は彼らの愛を受けた存在なんかではなく、たまたま彼らと一緒にあっただけではないか。家政婦は見た…ならぬ指輪は見た。その指輪が終幕にめでたいパワーを発揮する。当然巻き起こるのは、何故の嵐だ。

 そもそも1778年の舞台がインドというのが頓珍漢。東インド会社が植民地化を進める最中に起こるクーデターを交えた一波乱二波乱。インドに派遣中の英国人兵士と王国に仕える女が恋に落ちるという展開が強引以外の何物でもない。別にきっかけらしいきっかけはなく、気がついたら惹かれ合っているふたり。この恋に肩入れさせようという気配すらない。

 2020年では海洋考古学者のカップルがやはり退屈な愛を見せる。妻が事故に巻き込まれて助けようとした夫が意識不明に。妻が夫に目を覚ましてと叫ぶばかりの画が並ぶ。あぁ、そんなに好きだったのかー、とは理解できても、やはり肩入れしたいほど魅力を具えたふたりではない。

 どちらの時代も主人公はジョシュ・ハートネットだ。酸素マスクすらないまま100メートル下の海底に潜るという「グラン・ブルー」(88年)にでも憧れているのか問い質したい無謀さを見せるところから始まる見せ場は、残念、急速なオーラ消失を掲げるだけに終わる。半裸になったところで有難味はなく、表情の乏しさをカヴァーできるほどの若さは感じさせず、演技は何故かリチャード・ギア風になってきた。ちょっとハリウッドから距離を置き過ぎたか。TVシリーズ「ナイトメア 血塗られた秘密」(14年~)ではエヴァ・グリーンに完全に喰われているしな。

 唯一救いを挙げるとするなら、インドパートでヒロインを演じるビパシャ・バシュの美貌だろう。華やかな地位で生きる役柄ではないため衣装自体は華美ではないものの、だから余計にその美しさが分かる。想像力に欠けた作り手が創造した薄っぺらいインドの中でも、その美しさだけは本物だと信じさせる。何故現代パートも彼女にヒロインを演じさせなかったのか。物語を考えてもその方が自然なはずなのに…。





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