ミラクル・ニール!

ミラクル・ニール! “Absolutely Anything”

監督・声の出演:テリー・ジョーンズ

出演:サイモン・ペッグ、ケイト・ベッキンセール、サンジーヴ・バスカー、
   ロブ・リグル、ロバート・バサースト、エディ・イザード

声の出演:ジョン・クリーズ、テリー・ギリアム、エリック・アリドル、
   マイケル・ペイリン、ロビン・ウィリアムス

評価:★★




 全能のパワーを持って自分の思い通りに人や世界を動かすというのは、何ものび太だけが抱く欲望ではない。映画スターもまた、そんな設定の作品を作りたがる。大抵はコメディアンだ。『ミラクル・ニール!』ではサイモン・ペッグがその仲間入りを果たす。

 全能の力が存在する世界観はのび太の例を挙げるまでもなく、似たり寄ったりだ。力を手に入れた主人公がお調子こいて快楽を獲得、けれど周囲はその煽りを受けて大混乱・大迷惑。主人公もしっぺ返しを受けて深く反省、そして全ては、はい、元通り。まあ、こういう設定は子どもも好むものだから、お行儀良くまとめられるのは仕方ないところもある。

 …となると、ポイントは主演俳優の魅力が世界観にどうハマるかということに尽きるだろう。ところが残念、ペッグの魅力はちっとも弾けない。最初こそ教室にいる子ども全員が命を落とすというブラックな展開で身を乗り出すものの、後はそれこそジム・キャリーやアダム・サンドラー、或いはのび太的な力の使い方に終始する。女を惚れさせたり覗き見したり、アレをデカくしたり、嫌な奴をとっちめたりって…。

 そう、ペッグ特有の惚けた味こそギリギリ生きているものの、もうひとつの魅力である英国風味の毒が完全に消失しているのだ。ペッグが力に寄り掛かって喋る犬とじゃれ合う様を延々見せるだけなんて、勿体ない。いや、犬は最高に可愛いんだけどサ(ロビン・ウィリアムスが声を充てる意味はあまりなし)。

 ヒロイン、ケイト・ベッキンセールに付きまとうストーカー男を絡めた終幕の展開も一向にのび太的スケールと教訓から抜け出せない(それが良いだなんて間違っても言ってはいけない)。だらしなく続く緩い笑いの羅列。それに長々付き合わされると、力をどうして上手く使わないのかだなんて、退屈でつまらない大人の感想や正論を呟きたくなるから困りもの。

 しかしいちばんの罪は、力をペッグに授けるエイリアンの動かし方だろう。甲殻類的容姿の彼らの声を担当するのは、何とモンティ・パイソンの面子だ(監督と脚本はテリー・ジョーンズ)。彼らの掛け合いがちっとも笑えない。せめてご本たちの顔が拝めたなら、まだ許せたかもしれない。





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