ポルターガイスト

ポルターガイスト “Poltergeist”

監督:ギル・キーナン

出演:サム・ロックウェル、ローズマリー・デウィット、サクソン・シャービノ、
   カイル・キャトレット、ケネディ・クレメンツ、ジャレッド・ハリス、
   ジェーン・アダムス、スーザン・ヘイワード、
   ニコラス・ブラウン、ソーマ・バティア

評価:★★




 もともと『ポルターガイスト』はドイツ語で音の精という意味だったはずで、けれど今ではすっかり、手を触れたわけでもないのに勝手に物体が彼方此方に飛び交ったり、聞こえるはずのないところから音が聞こえたり、何かが突然発火したり…という超常現象を指すようになった。もちろん82年映画の影響が大きいだろう。この映画はそのリメイクになる。

 だからだろう、明らかに現代を舞台にしているものの、妙に80年代臭が強い。画面の色合いや背景となる郊外の匂い、窮地に陥ってもどこかのんびりした空気。柳が大暴れしたり、クローゼットが異次元と繋がっていたり…という展開はオリジナルそのままだ。視覚効果が妙にチープなのもひょっとして、その影響だろうか。

 再構築されたポルターガイストの世界で思うのは、オリジナルでプロデュースを担当したスティーヴン・スピルバーグは「エクソシスト」(73年)を大いに意識したに違いないということだ。何の変哲もない家と家族。家の軋みや揺れ。電気の点滅。急に電源の入る電化製品。薄汚いピエロ。囚われる子ども。専門家の登場。そして「エクソシスト」との違いを、科学的要素の投入に求める。リメイク版はそこにいかに現代性を注げるかが鍵になる。

 …はずだったのだけど、それが異次元世界との交信の際にドローンが使われる…だけなのはさすがに芸がない。タブレットでドローンを操作しながら異次元へと消えた幼い少女の行方を追いかけるだなんて、ホラーの気分が全然出ないではないか。

 そう、ホラーと視覚効果は相性が悪い。技術の発達により嘘が本当らしく見えるようになり、けれどそれに反比例するかのようにいかがわしさや胡散臭さといったホラーにおいて決して疎かにされるべきではない要素が見え辛くなってしまった。滑らかな映像が恐怖を奪う。「ゲゲゲの鬼太郎」のアニメーションが時代を追うごとに美しい画になり、しかし怖さは徐々に失われてしまったのと同じ理屈だ。

 思わず「エクソシスト」を観返したくなる。オリジナル版「ポルターガイスト」ではなく、「エクソシスト」だ。ウィリアム・フリードキンが作り出した怪しく妖しく悍ましい世界。ふと思う。奇怪な色気に支配されたそれがポルターガイストと密着したならば…。





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