March 18-20 2016, Weekend

◆3月第3週公開映画BUZZ


“The Divergent Series: Allegiant”
 配給:サミット・エンターテイメント
 監督:ロベルト・シュヴェンケ
 Budget:$110,000,000
 Weekend Box Office:$29,027,348(3740)
 OSCAR PLANET Score:24.6 BIG BOMB!
 Razzie Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演男優賞:テオ・ジェームズ
           主演女優賞:シャイリーン・ウッドリー
           助演男優賞:アンセル・エルゴート
           助演女優賞:ナオミ・ワッツ

天国からの奇跡 “Miracles from Heaven”
 配給:コロンビア
 監督:パトリシア・リゲン
 Budget:$13,000,000
 Weekend Box Office:$14,812,393(3047)
 OSCAR PLANET Score:51.2
 Oscar Potential:主演女優賞:ジェニファー・ガーナー
           助演女優賞:カイリー・ロジャース

“Midnight Special”
 配給:ワーナー・ブラザース
 監督:ジェフ・ニコルズ
 Budget:$18,000,000
 Weekend Box Office:$190,012(5) Great!
 OSCAR PLANET Score:81.4 BIG WAVE!
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:マイケル・シャノン
           助演男優賞:ジョエル・エドガートン
           助演女優賞:キルスティン・ダンスト
           撮影賞、編集賞、作曲賞

疑惑のチャンピオン “The Program”
 配給:エンターテイメント・ワン
 監督:スティーヴン・フリアーズ
 Budget:-
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:49.3
 Oscar Potential:主演男優賞:ベン・フォスター

“Krisha”
 配給:A24
 監督:トレイ・エドワード・シュルツ
 Budget:-
 Weekend Box Office:$9,880(2) zzz...
 OSCAR PLANET Score:93.4 BIG WAVE!
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演女優賞:クリシャ・フェアチャイルド


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 「ダイバージェント」シリーズ第3弾が登場。タイトルは『The Divergent Series: Allegiant』。人々が5つの属性に分けられている近未来、ダイバージェント(異端者)であるトリスがディストピアとなったシカゴを覆う壁の向こうで衝撃の真実を掴むことに…。「トワイライト 初恋」(08年)「ハンガー・ゲーム」(12年)に続くYA小説をベースにしたドル箱シリーズだが、興行成績ではやや見劣りする。今回のオープニング成績など、前二作から2,000万ドル近くも落としてしまった。そしてそれはおそらく批評と無関係ではないだろう。前二作もさほど芳しい評価は得られていなかったが、今回はいよいよ厳しい判定を下されている。さほど魅力的ではない世界観が間延びした演出により飾られているだけで、緊張や興奮に乏しい画が続くのみ。実力派の起用は全くの無駄遣いだという。シリーズ最終作に向かて盛り上げたいところだが、この評価・興行成績では尻すぼみになってしまう可能性が高いかもしれない。ラジー賞への警戒も必要になるだろう。クライマックスに向けて挽回はあるのか否か。最終作の結果次第では、シャイリーン・ウッドリーはせっかく手にしたスターパワーを低下させてしまうことも考えられる。

 この時期公開が多くなるのが宗教絡みの映画で、『天国からの奇跡』もその一本。重度の消化器系疾患を患う少女がある日、木から落下、それをきっかけに彼女に奇跡が起こる…。宗教が絡んだ映画は批評家からさほど歓迎されないのが常だが、この映画への反応もさほど芳しいものとはなっていない。観客を諭すような説教臭さがどうしても拭えず、観る人を選ぶだろうとの指摘が目立つ。母親を演じるジェニファー・ガーナーの演技は概して好評なのだが…。もちろんこの手の映画は賞レース参戦を目指して作られるわけでもない。ただし、興行成績は製作費を考えれば悪くはないか。当たれば大きいとも言われる宗教映画。今後もこのジャンルは定期的に作られていくだろう。

 注目株ジェフ・ニコルズ監督がまたしてもマイケル・シャノンを起用して挑むのが『Midnight Special』。これまでとは雰囲気をがらりと変えた本作はSF要素のあるスリラー。特殊能力が備わった少年と彼を守ろうとする父親が描かれる。ベルリン国際映画祭でプレミア上映され出来映えが話題を呼んでいた一品だが、アメリカの批評家も同様に歓迎を隠さない。場合によっては敬遠する人が出るかもしれない世界観ながら、シャノンを中心とする素晴らしい演技と野心溢れる演出、それにより導き出されるエンターテイメント性により、大変見応えのあるドラマに仕上がっているとの声が大多数。低予算映画らしいガッツがプラスに働いた好例だとか。賞レース参戦を期待する声も出ているが、最もチャンスが大きいのはシャノンの演技賞か。ただ、そのためにはキャンペーンが巧く機能し、批評家賞で善戦する必要があるだろう。まずはインディペンデント・スピリット賞を目指したい。興行成績も限定公開で始まって、上々の滑り出しとなっている。

 『疑惑のチャンピオン』は自転車競技の選手生命を脅かされた癌との戦いに勝利、復活を果たすランス・アームストロングとその裏に隠された勝利への異様な執念を描く実話物。ご存知の通りアームストロングはドーピング問題によりUSADAにより永久追放処分を受けた議論を呼ぶ人物。果たしてその彼をどう描くか注目された一品だが、批評家の反応は鈍い。ベン・フォスターの献身的な演技は一見の価値があると認められつつも(フォスターの役は元々マシュー・マコノヒーが演じると言われていた)、アームストロングがどんな人間だったのか、その実体がなかなか見えない作りは消化不良との指摘が目立っている。これでは賞レース参戦を望むのは難しいだろう。なお、スティーヴン・フリアーズ監督は今年、メリル・ストリープ主演の『Florence Foster Jenkins』の公開が控えている。

 さて、賞レースウォッチャーならば『Krisha』も気に留めておきたい一本。昨年のサウスウェスト映画祭でプレミア上映されたのを皮切りに、カンヌやロンドンを始めとする世界各国の映画祭で上映され、大きな話題を呼んできた。感謝祭を家族と祝うため10年ぶりに帰郷する老女が主人公。彼女が過去の出来事に囚われ、催しが悲惨なことに…。感謝祭に集う家族…という題材に目新しさはないものの、コメディ仕立てで描かれる物語とユニークなキャラクターには独特の味があり、お馴染みの風景が実に新鮮に映ると批評家は熱い賛辞を寄せている(シュルツは鮮烈なデビュー)。中でもヒロインを演じるクリシャ・フェアチャイルドの演技のパフォーマンスは強烈で、人間という生き物の怪物性を見事に表現しているとのこと。今年開催のインディペンデント・スピリット賞ではジョン・カサヴェテス賞を受賞。オスカーでは来年が候補対象になる。フェアチャイルドが主演女優賞のダークホースになるかもしれないという。ただ、惜しむらくは興行成績が出来に見合ったものではないことで、相当上手くキャンペーンを行わないと、批評家賞ですら目立てない可能性も高い。





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