虹蛇と眠る女

虹蛇と眠る女 “Strangerland”

監督:キム・ファラント
スケボー 田舎 アンチエイジング 日記
出演:ニコール・キッドマン、ジョセフ・ファインズ、
   ヒューゴ・ウィーヴィング、リサ・フラナガン、
   メイン・ワイアット、マディソン・ブラウン、ニコラス・ハミルトン
学校 教師 不倫 誘拐 新聞 花粉症
評価:★★




 スケートボード場以外に娯楽がないオーストラリアの田舎町を、あのニコール・キッドマンが顔も身体も傷だらけ状態、全裸で彷徨い歩くショットがある。視覚的にもストーリー的にもショッキングだ。目にも頭にもこびりつく。けれど、キッドマンがここまでボロボロになる理由が分からない。いや、分からないと言うより、分かりたい気にさせないと言うか。

 『虹蛇と眠る女』の主人公夫妻はある日、何の前触れもなく子どもがいなくなってしまうという怪現象に遭遇する。最近だと「プリズナーズ」(13年)「デビルズ・ノット」(13年)「白い沈黙」(14年)でも扱われていた題材。それらは犯人探しのサスペンスに仕立てられていたけれど、ここでは謎解きはあまり重要視されない。もちろん警察は動くし、大規模な捜索もある。しかし、作り手が目指すのはその過程に、家族の機能不全の実態を炙り出すことだ。

 これがつまらない。いなくなる15歳の娘は以前教師と性的関係を持ったらしい。同じく消える幼い弟は眠れない夜町を徘徊する。キッドマン扮する母とジョセフ・ファインズ扮する父の仲も冷え切っている。序盤に明かされるその現状が、それ以上の広がりを見せない。

 物語の大半はキッドマンとファインズがその現実を突きつけられ、精神的に追い詰められる様を捉えることに専念する。娘の部屋から出てきた日記には、娘の別の顔が見える。両親はそれに愕然とする。そしてそこで感情の動きを止めてしまう。

 惜しい。キッドマンの役柄など、面白い要素はあるのだ。言うことを利かない娘に手を焼く母。彼女は秘かに身も心も若い娘に嫉妬という複雑な思いを抱いていることが示される。娘の服を着たり、突然夫を求めたり、或いは警官に襲い掛かったり…。完璧ではない母親の心の宇宙、それを覗き見ることができたなら、ユニークなメロドラマが浮上したのではないか。

 それにしても全てを投げ出したかのような終幕の流れの雑なこと。事件の真相は仄めかされる程度、両親がこれまでを悔いるところで切り上げられるのだ。犯人探し、真相究明を目指していないと言えど、魚の骨が喉に刺さったままの不快感に似たものが残される。変にインテリを気取り過ぎだ。





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