SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁

SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁 “Sherlock: The Abominable Bride”

監督:ダグラス・マッキノン

出演:ベネディクト・カンバーバッチ、マーティン・フリーマン、
   ユーナ・スタッブス、ルパート・グレイヴス、ルイーズ・ブレーリー、
   アマンダ・アビントン、ジョナサン・アリス、デヴィッド・ネリスト、
   キャサリン・マコーマック、ティム・マキナニー、ナターシャ・オキーフ、
   ティム・バーロウ、ジェラルド・カイド、アンドリュー・スコット

評価:★★ 




 ベネディクト・カンバーバッチの顔は面白い。細長い輪郭。細く切れ上がった離れ目。長い鼻。長い鼻下。長いアゴ。張りのある肌。ヘンテコな髪型。簡単に言えば、サメ顔。こんなにも特徴的な顔も、なかなかないだろう。

 当然役柄に癖があればあるほど、カンバーバッチは輝く。ブレイク作となったTVシリーズ「SHERLOCK シャーロック」(10年~)における名探偵役は、その最たる例だ。カンバーバッチ版シャーロック・ホームズは頭が切れるだけではない。毒舌家で気分屋。他人とは距離を置き、信頼する(愛する)ジョン・ワトソンにもストレートな態度を取ることは稀だ。でもそんなホームズがカッコ良くて、楽しくて、そして可愛い。えっ、カンバーバッチ、もうすぐ四十路のオッサンですけど、ナニソレ!

 『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』は元々TVシリーズ特別編として作られた。別に劇場上映を想定していない。ではこれまでとはどこが違うのか。舞台が現代ではなく、ヴィクトリア時代になっている。つまりいちばんの旨味はスタイリッシュで現代的なセンスがコスチュームプレイの世界に放り込まれることだ。もちろん演者は当時の衣装を着る。

 そう、目玉はカンバーバッチのコスチューム演技だ。ベイカー街を馬車が走り、蒸気機関車が存在感を増すロンドンを、フロックコートとハット姿のカンバーバッチが疾走する。カンバーバッチの個性はもちろん、背景に埋没することがない。惜しむらくはあのワカメヘアがオールバックに撫でつけられてしまったことか。

 推理劇としての側面は作り手の不敵な仕掛けにより弱いものになった。ヴィクトリア時代を舞台にしていると言っても、TVシリーズの世界と地続きであることが大いに意識されたストーリー構造で、ひょっとするとTVシリーズを観ていない人はついていけないところが多いのではないか。作り手の得意満面の表情が見えるものの、それが観る者に伝染するかというと…?

 後半はいよいよ、ホームズの精神世界の迷宮へと迷い込む。シリーズを貫いてきたのはホームズとジェームズ・モリアーティの対決であり、それこそがホームズという人間の細胞のひとつであることが示される。思いがけず嬉しいのは、死んだはずのモリアーティ=アンドリュー・スコットが予想以上の出番を与えられていることだ。あの爆発力ある粘着質の演技は癖になる。おそらくシリーズファンは、それだけで気分が揚がるはずだ。





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2016年5月、第一話を見てみたところ、これが面白くて意表を突かれてしまった。 何の予備知識もなく、ちまたによくあるシャーロック・ホームズに関する古典的なドラマだろうと思っていたら、
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