ザ・ガンマン

ザ・ガンマン “The Gunman”

監督:ピエール・モレル

出演:ショーン・ペン、イドリス・エルバ、レイ・ウィンストン、
   マーク・ライランス、ハヴィエル・バルデム、ジャスミン・トリンカ

評価:★★




 ハリウッド中年男優のリーアム・ニーソン化が止まらない。そんなにフラストレーションが溜まっているのか、どいつもこいつも暴走オッサンを主人公に置いたアクションに主演し、お値段安めの格闘技に挑戦。まさかこれは中年の危機の表れのひとつじゃないだろうか、と本気で思う今日この頃。

 『ザ・ガンマン』ではショーン・ペンが主演と来たもんだ。思わず吹き出すのは、ペンのような捻くれた人でもオッサン暴走映画ではマッチョになるという事実だ。そう、ペンが驚きの筋肉見せつけ場面を連発。ぶっとい二の腕とへこんだ腹が自慢のブツ。むやみやたらに半裸になり、シルヴェスター・スタローンも真っ青のドーピング臭漂う肉体を並べる。ジムでペンが筋トレしているところを想像する、それだけで可笑しくて堪らない。だってシャワー場面やサーフィンを披露する場面まであるんだぜ。

 問題はそれに有難味がないことだ。人には得手不得手、向き不向きというものがある。どれだけペンがアクションで奮闘しても、いつものシリアスなイメージが災いしてか、高揚感は煽られない。際立つのは、それにより導き出される暴力の残酷さだ。銃や爆弾、ナイフが人を引き裂く。痛みというより悍ましさ。血の色は物語のスピードを停滞させる。

 コンゴの政治問題や多国籍企業問題等、社会派要素を思わせぶりにちらつかせるだけで満足せず、ペンが脳の病を抱えているという設定まで加わる。話が転がりそうになると、決まってその場に倒れ込むペン。鬱陶しいったらない。

 ペンに吸い寄せられたのか、脇をやたら本格派が固めている。数名はほとんど出てきた意味が分からない。もしや、ペンも含め、彼らはこの物語をシリアスドラマだと考えたんじゃないだろうな。いやホント、まさかとは思うけれど、心配だ。何が心配か、よく分からないけど。

 ペンはラヴシーンも有難くなかった。愛する女との別離と再会、今度こそ守るという決意。どれだけ格好つけても似合わない不思議。演技でどうにもならないものがあるのだと痛感する。でもイイノダ。ペンは最後に笑わせてくれたから。

 闘牛場でのクライマックス、腹部を撃たれたペンがシャツを脱ぎ捨て防弾チョッキ一丁になる。このとき防弾チョッキがチビTにしか見えないの。それも間違えて洗濯して意図せず縮んじゃった感じのチビT。ちょっと奥さん、想像してよ。緊迫した状況下、ペンがチビTを着て銃を構える画を!きっとここでも腹自慢したかったんだろうけれど、いやー、ペン、すっとこどっこいに見える自分に、今頃怒ってないとイイナ。





ブログパーツ

blogram投票ボタン

スポンサーサイト

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

blogram投票ボタン
blogram投票ボタン
人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ