殺し屋チャーリーと6人の悪党

殺し屋チャーリーと6人の悪党 “Kill Me Three Times”

監督:クリフ・ステンダーズ

出演:サイモン・ペッグ、スティーヴ・ル・マルカンド、アリス・ブラガ、
   テリーサ・パーマー、サリヴァン・ステイプルトン、
   ルーク・ヘムズワース、カラン・マルヴェイ、ブライアン・ブラウン

評価:★★




 舞台はどこだろう。オーストラリアの田舎と考えれば良いのだろうか。なかなか見応えのある景観が広がる。水色の海が近くにあり、空はどこまでも続く。緑は豊かで、人が住む気配は僅かほど。爽快な空間が用意されるゆえ、その中で繰り広げられる犯罪がちっぽけに見えるのは、おそらく狙い通りだろう。

 ただし、その効果に見合った犯罪とは言えないのが厳しい『殺し屋チャーリーと6人の悪党』である。暴力的な夫を持つ妻の不倫と歯科医を営む夫婦の借金が引き起こす犯罪は、それぞれの思惑が複雑に入り組み、かつ時間を何回か遡ることで、様々な表情を見せる。けれど、その表情がつまらない。

 サスペンスの浮上ももちろん狙われてはいるものの、基本は己の欲を満たそうとする愚か者たちのすっとこどっこいを笑い飛ばす作りだ。脚本はその全容を明らかにすることに懸命にはなるものの、絡み合う欲望の成分を調べようとはしない。彼らはいずれも己が気持ち良くさえあれば良いという分かりやすい利己主義に染まるのみ。そのため彼らを簡単に軽蔑はできても、笑えない。悪の香りにコクがない。

 とりわけ男たちに個性と呼べるものがないのが退屈だ。役者の魅力不足もあるだろうけれど、それにしても見事、単細胞一色なのはどうか。男たちは窮地に陥ったときでさえ、考える、それさえも放棄する。唯一殺し屋役のサイモン・ペッグは不可解な動きを見せるものの、終わってみれば、単純に金が大好きなだけの男だ。ペッグ起用の理由も分からない。

 敢えて褒めるところを探すなら、ビッチ女役のテリーサ・パーマーだろうか。綺麗な顔とブロンドを振り乱して、夫を冷静に動かす様が似合っている。マクベス夫人のような凄味はもちろんないものの、そのしたたかさは女の可能性を感じさせる。パーマーとアリス・ブラガのキャットファイトはもっと時間を割いて見たかった。

 それからブラガの不倫相手役のガソリンスタンド店員役で出てくる男優がニール・マクドノーに似ているのが気になった。名前を調べてみたところ、ルーク・ヘムズワース、あのヘムズワース兄弟の長男だからちょっと驚く。なるほど、そちらに似てもいるか。ただ、スターオーラは断然弟に負ける。ちょっとジミー大西に見えるときもあったのは、ここだけの話だ。





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