セレブ・ウォーズ ニューヨークの恋に勝つルール

セレブ・ウォーズ ニューヨークの恋に勝つルール “How to Lose Friends & Alienate People”

監督:ロバート・B・ウェイド

出演:サイモン・ペッグ、キルスティン・ダンスト、ミーガン・フォックス、
   ジェフ・ブリッジス、ジリアン・アンダーソン、マックス・ミンゲラ、
   ダニー・ヒューストン、ケイト・ウィンスレット、
   ダニエル・クレイグ、サンディ・ニュートン

評価:★★★




 ふと思い出したのはTVシリーズ「アグリー・ベティ」だ。ニューヨークの出版社に場違いな人物が入社して騒動を巻き起こすという取っ掛かりに、通じるものがあるからだろう。「違う価値観の侵入」は今も昔も話を作りやすい。尤も、『セレブ・ウォーズ ニューヨークの恋に勝つルール』からは結局、「アグリー・ベティ」とはまるで違う印象を受けることになる。

 やっぱりサイモン・ペッグが主演しているというのが大きいだろう。ペッグが演じるのは、ロンドンのゴシップ誌で活動中のライター。ある騒動を起こして、ニューヨークの巨大出版社で働くことになり、今までとの違いに戸惑いを受ける。ペッグの持ち味が発揮された映画というと「ショーン・オブ・ザ・デッド」(04年)や「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」(07年)」になるだろうけれど、まさしくあのすっとぼけたノリを、お高くとまったニューヨークの社交界に持ち込んでいるのがポイントだ。振り撒く笑いに毒があり、しかも乾いているので、品がないユーモアでもすっきり見られる。お調子者なところ、失敗をしても懲りないところ、女好きなところ…役柄の可笑しいところを、ペッグがこぼすところなく、掬い上げている感じだ。

 特に出版社のボス役のジェフ・ブリッジスとの掛け合いが楽しい。ペッグは基本的に奔放な振る舞いなのだけど、ブリッジスを前にすると、途端にペースを崩してしまう。ブリッジスの余裕たっぷりの胡散臭い演技が効いている。画面の空気が硬くなったり柔らかくなったり…こういう画面の微妙な変化を見られるのは、映画のささやかな歓びのひとつだ。

 映画ネタが散りばめられているのも嬉しい。冒頭から大物スターたちのクレジットなしのカメオ出演があるし、映画タイトルも次から次へと登場。ポスターもたっぷり。そもそもペッグの母は女優だったという設定。ヒロインが最も好きな映画として挙げるのは「甘い生活」(60年)で、終幕にもとても印象的な使われ方をしている。ペッグがベスト映画として「コン・エアー」(97年)を褒めるのも可笑しい。「ドラキュラ」(31年)の仮装場面は志垣太郎にしか見えなかったけど。

 垢抜ける前のミーガン・フォックスが登場するものの、まだスターの華もエロスも出ていない。ヒロインはキルスティン・ダンストなのだ。綺麗に撮られている場面が多くて、中でもガーデンパーティシーンが心に残る。クリーム色の下地に赤・青・黄の花柄を飛ばしたVネックのワンピースで登場。ネコっぽい可愛さが引き出されていた。映画全体を通して、ヘアスタイルで遊びがなかったのは残念。また、ダンストの役割が大きくなっている割りに、小説を書いているという設定が膨らまないのは、大いに不可解。ロマンティック・コメディとして結末をまとめてしまったのも解せない。中盤まで踏ん張っていた英国的なエッジの切れ味が急に悪くなってしまった。





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