マイ・ファニー・レディ

マイ・ファニー・レディ “She's Funny That Way”

監督:ピーター・ボグダノヴィッチ

出演:オーウェン・ウィルソン、イモジェン・プーツ、キャスリーン・ハーン、
   ウィル・フォーテ、リス・エヴァンス、ジェニファー・アニストン、
   イレーナ・ダグラス、リチャード・ルイス、シビル・シェパード、
   トヴァー・フェルドシュー、ルーシー・パンチ、マイケル・シャノン、
   テイタム・オニール、クエンティン・タランティーノ

評価:★★★




 コールガールから女優へと羽ばたく女の子がヒロイン。…と思ったら、あらら会話に「ティファニーで朝食を」(61年)が出てくる。『マイ・ファニー・レディ』は往年のロマンティック・コメディにオマージュを捧げたような映画で、全編どこを切り取ってもレトロスペクティヴな香りたっぷり。手掛けるのはピーター・ボグダノヴィッチ。実に10年ぶりの監督作だ。

 ボグダノヴィッチは物語を郷愁塗れにすることを恐れない。次々出てくる名画への目配せ。さらりと処理される感情描写。後に引きずらない編集。コールガールやセラピスト、舞台監督に俳優、脚本家に探偵…登場人物はいかにもな面子。彼らは投げられるスクリューボールを受け止めたりかわしたり。

 それは結構なのだけど、今という時代、往年の映画のアプローチに近づけても、古臭く見えることにはもうちょっと敏感になった方が良かったのではないか。物語の根底に敷かれるのは「善良な心」で、これをノスタルジーで包むと香りに生臭みが出る。腐臭とは言わないにしても、違和感は拭えず。ジイサンが昔を懐かしんでいるだけ…という気配が漂う。

 ただし、それでも気持ち良く見られるところが多いのは、はい、キャスティングのおかげ。コールガール好きの演出家を演じるオーウェン・ウィルソンは憎めないチャームを全開にするし、地味なキャスリーン・ハーンの女優演技も愉快。リス・エヴァンスの軽薄さやジェニファー・アニストンのイカれた女ぶりもアクセントとして効果的だ。けれど、やっぱりイモジェン・プーツのキュートさに尽きる。

 真ん丸の顔にブルーの大きな瞳。パッと見た感じはハスッパ感が強過ぎるのに、その素直なハートの力により、いつの間にかキラキラした存在へ。ドタバタに走ってもバカに見えないのも良い。彼女が洗練されていく過程をもっと見たかった。

 それから出てくる男たちが殴られる画が次々並ぶのも悪くない。良いコメディでは男たちが殴られ上手になるもので、ここでは場面毎に男たちがノックアウトされている印象。もちろん血は流れない。後に引かない楽しい拳の痛み。

 まとめ方には大いに不満あり。収拾がつかなくなった人間関係がどうやってまとめられるのかと思ったら、時間を飛ばして経過報告をしただけではないか。ヒロインが最終的にくっつく相手には、あまりに意表を突かれたけどサ。





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