December 4-6 2015, Weekend

◆12月第1週公開映画BUZZ


“Youth”
 配給:フォックス・サーチライト
 監督:パオロ・ソレンティーノ
 Budget:€12,300,000
 Weekend Box Office:$78,085(4) Good!
 OSCAR PLANET Score:67.7
 Oscar Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演男優賞:マイケル・ケイン
           助演男優賞:ポール・ダノ
           助演男優賞:ハーヴェイ・カイテル
           助演女優賞:ジェーン・フォンダ
           助演女優賞:レイチェル・ワイズ
           撮影賞、編集賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞、作曲賞

マクベス “Macbeth”
 配給:ワインスタイン・カンパニー
 監督:ジャスティン・カーゼル
 Budget:$15,000,000 - 20,000,000
 Weekend Box Office:$69,833(5)
 OSCAR PLANET Score:76.5
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演男優賞:マイケル・ファスベンダー
           助演女優賞:マリオン・コティヤール
           撮影賞、美術賞衣装デザイン賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞

“The Lady in the Van”
 配給:トライスター
 監督:ニコラス・ハイトナー
 Budget:$4,000,000
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:79.7
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演女優賞:マギー・スミス

ディーン、君がいた瞬間 “Life”
 配給:シネディグム
 監督:アントン・コービン
 Budget:$10,000,000 - 15,000,000
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:61.0
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:デイン・デハーン
           助演男優賞:ロバート・パティンソン
           編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞

“Every Thing Will Be Fine”
 配給:IFCフィルムズ
 監督:ヴィム・ヴェンダース
 Budget:-
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:25.1
 Razzie Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:ジェームズ・フランコ
           助演女優賞:シャルロット・ゲンズブール
           助演女優賞:レイチェル・マクアダムス

“Krampus”
 配給:ユニヴァーサル
 監督:マイケル・ドハティ
 Budget:$15,000,000
 Weekend Box Office:$16,293,325(2902) Good!
 OSCAR PLANET Score:49.1
 Oscar Potential:None

“Chi-Raq”
 配給:ロードサイド・アトラクションズ
 監督:スパイク・リー
 Budget:$5,000,000
 Weekend Box Office:$1,198,356(305)
 OSCAR PLANET Score:79.5
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演女優賞:テヨナ・パリス


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 感謝祭が終わって最初の週末は、Box Officeが若干落ち着くため、拡大公開の期待作の封切りは控えられる。今年もメガヒット狙いの作品は見当たらず、賞レース参戦を狙ったヨーロッパ映画の小品がいくつか登場。

 その中の一本がカンヌ国際映画祭でプレミア上映されて話題を呼んだ『Youth』。引退したばかりの作曲家と現役映画監督の80歳近い老人ふたりがアルプスの麓にあるホテルで交流する様を描く。イタリア、フランス、スイス、イギリスが合作し、監督がパオロ・ソレンティーノ。…となると、ヨーロッパ色が強くなるのは当然のこと。人生を集大成する時期に入った者たちの心の機微が、圧倒的に美しい風景の中、繊細にユーモラスに綴られていく。しかし、何と言っても注目は出演俳優たちで、作曲家役のマイケル・ケイン、監督役のハーヴェイ・カイテルの掛け合いには映画を見る歓びが溢れ、脇を固めるジェーン・フォンダ、レイチェル・ワイズ、ポール・ダノらも充実の存在感だという。おそらく賞レースではケインの主演男優賞、カイテルの助演男優賞、フォンダの助演女優賞にチャンスがある。ライヴァルの多さを考えると、フォンダの各映画賞へのノミネートの可能性が最も高いと思われるが、尊敬すべきキャリアという点ではケインやカイテルも負けておらず、老会員たちを中心に大きな支持を集めてもおかしくないだろう。ただ、配給のフォックス・サーチライトは『Brooklyn』が賞レース参戦確実で、そちらを中心にキャンペーンが行われると苦しくなるかもしれない。実際、批評家受けという点を考えると、本作より『Brooklyn』の方が圧倒的に歓迎されている。興行成績は可もなく不可もなくの出足になっている。

 イギリスから登場する『マクベス』はもちろん、ウィリアム・シェイクスピアの四大悲劇のひとつの映画化。中世スコットランド、欲望と野心に囚われた戦士マクベスとその妻を描く。こちらもカンヌ映画祭で初披露されたが、『Youth』とは違い、直後からBUZZが小さくなっていた。アメリカ公開の際には何とか巻き返したいはずだが、批評家の反応は決して悪いものではない。誰もが知る題材に映画的に見せる工夫が施され、磁力たっぷりの物語が展開されていくという。こちらも見ものは役者の演技で、マイケル・ファスベンダーのマクベス像、マリオン・コティヤールのマクベス夫人像は強烈な印象を残す。賞レース参戦も狙いたいはずだが、実はシェイクスピア劇はオスカーとはあまり相性が良くなく、これまでもさほど優遇されてこなかった。今回は主要部門はいくつかの批評家賞に絡むだけで終わりそうな気配がある。ただ、ファスベンダーはその方が好都合かもしれない。『スティーブ・ジョブズ』との票割れが避けられるためだ。『スティーヴ・ジョブズ』は興行的失敗で失速気味、何とか本作との合わせ技で再浮上したい。なお、美術賞や衣装デザイン賞での健闘は大いに期待できると思われる。週末成績が派手さに欠けるのは無念と言えよう。

 同じくイギリスからは『The Lady in the Van』も公開へ。アラン・ベネットの実体験を基にした作品で、ある作家の家の前に停めたヴァンを寝床に、15年間をそこで寝泊まりするホームレスの老婦人が描かれる。老婦人をマギー・スミスが演じると聞けば、どんな映画になるのか、自ずと読めてくるが、果たして出来上がった映画はスミスの魅力が全開になった、辛辣な笑い交じりのコメディ・ドラマだとか。老婦人と人々との交流の中に生まれる何かに対する考察がおかしみと感動が忘れられることなく綴られていく。スミスの相変わらずの達者な演技はもちろん魅力的。フィールグッドムービーの域を出ないとの指摘は少なくなく、賞レースの台風の目になるような出来でないことは確かだが、スミスがいくつかの批評家賞やゴールデン・グローブ賞で認められてもおかしくないだろう。

 『ディーン、君がいた瞬間』は、若くして死す直前のジェームズ・ディーンとLIFE誌のデニス・ストックの二週間に渡る旅を描くドラマ。ストックの視点から見たディーンの肖像が物語の吸引力になる。批評家の反応は概ね好意的。ディーン映画の決定版…とは行かないものの、新しいものを創り出そういう作り手の心意気が彼方此方に見え、ディーンを演じるデイン・デハーンのパフォーマンスもそれに応えた強力なものとのこと。典型的な伝記映画を求めると肩透かしを食らうことは確実だが、少なくとも見る価値はあるとの評が大半を占める。それでも賞レースBUZZに乏しい感は拭えず、配給会社も弱いことから、オスカーに顔を出すことはないだろう。





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