マジック・マイクXXL

マジック・マイクXXL “Magic Mike XXL”

監督:グレゴリー・ジェイコブズ

出演:チャニング・テイタム、マット・ボマー、ジョー・マンガニエロ、
   ケヴィン・ナッシュ、アダム・ロドリゲス、ガブリエル・イグレシアス、
   アンバー・ハード、ドナルド・グローヴァー、アンディ・マクドウェル、
   エリザベス・バンクス、ジェイダ・ピンケット

評価:★★★




 チャニング・テイタムほど己の逞しい身体を活かした役柄・作品に絞ってキャリアを積む人も珍しい。アクション映画で筋肉を作るのは当然だ。けれど彼は、ドラマ映画やロマンス映画にも出る。そしてその場合も、肉体が活かされたものがほとんどだ。たとえ役柄に知性と呼べるものを感じさせなくても、テイタム自身がほんまもんのバカに見えることはない(いや、「21ジャンプストリート」(12年)は危なかったか)。無邪気にして、したたかだ。緻密な計算の上でのキャリアだ。

 そのテイタムの魅力を炸裂させた「マジック・マイク」(12年)の続編が登場する。最大の違いはスティーヴン・ソダーバーグが監督していないことで(製作・撮影・編集担当)、これは大きな不安要素だ。一作目でテイタムと男たちは単に胸や尻を見せていただけではない(女たちがそれを見てキャッキャッ楽しむのは…もちろん正しい見方だ)。彼らの姿には翳りと、それで生きていく逞しさが宿っていた。それが消えてしまうのではないか。

 事実、『マジック・マイクXXL』は一作目ほど物寂しさは漂わない。陰の量も減った。けれど、同じことを繰り返すまいという心意気は見える。ロードムービー仕立てにしたのだ。マイアミからマートルビーチへの男だらけの気ままな旅。目的地にあるのはストリップ大会だ。何度も寄り道をしながら、男たちはそこで出会う女たちを悦ばせる。

 その過程でそれぞれのキャラクターが見えてくる。一見脳天気なバカ騒ぎの裏には過去の傷や苦しい現状、将来への不安がちらつく。それぞれが本音を語るシーンが行儀良く用意される。分かりやすく順番に語られるそれぞれの想い。教科書通りと言われればそれまでだけれど(ソダーバーグならば、この語りを捻っただろう)、まあ、誠実さは感じられる。

 けれど、結局見せ場はストリップ場面だ。どういうわけだか、一作目よりも露出もパフォーマンスも減っている気もするけれど、そんなことはまあ、どうでも良い。彼らが身体を動かせば、ホレ、小さな穴は見えなくなる。…と言いたいところなのだけど、今回、照明の使い方がいまいちで(撮影はソダーバーグなのに、何故)、アンダーグラウンドに迷い込んだような気配がある。ここは単純に健康的なストリップで良かったではないか。

 とは言え、男優たちの身体は相変わらず良く動く。やっぱりテイタムの動きが良い。頭の天辺から足の先まで、ウェイヴを描くようにユニークに反応。そこいらのダンサーよりもデキるのではないか。筋肉のつき方もソフトなもので見映えが良い。オープニングカットでゴリラに見えたのは忘れようじゃないか。

 ただ、クライマックスのダンスは消化不良ではないか。それぞれが己を表現するという名目で披露されるパフォーマンスが、上品な方向にまとめられた感。男たちが「競演」しないのもどうか。最後の打ち上げ花火、思い切ってアクロバティックな技を繰り出して欲しかった。一作目のマシュー・マコノヒーの覚悟のパフォーマンスを超えるものが欲しかった。なお、ダンス披露時間がスター度に比例していたのには苦笑い。MC役のジェイダ・ピンケットは俳優としても女としても役得と言える。





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