戦慄の誘惑

戦慄の誘惑 “The Boy Next Door”

監督:ロブ・コーエン

出演:ジェニファー・ロペス、ライアン・グスマン、イアン・ネルソン、
   ジョン・コーベット、クリスティン・チェノウェス、レクシー・アトキンス、
   ヒル・ハーパー、ジャック・ウォレス

評価:★★




 ジェニファー・ロペスが暴力的な男と対決するのは『戦慄の誘惑』が初めてではない。「イナフ」(02年)では金持ちのDV夫を倒すべく、身体を大いに鍛えていた。そのときとのいちばんの違いは、男が自分の半分しか生きていない年下になったことだ。しかも演じるライアン・グスマンは甘いマスクで、かつ身体は彫刻のように完成されている。ロペスはグスマンが本性を見せ始める前、彼の身体に溺れてしまうのだ。およよ、昼メロの世界。

 ロペスには別居中の夫がいる。高校生の息子もいる。けれど、セクシーアピールを忘れないのが素晴らしい。どこの母ちゃんがそんなに薄着でいるんだと突っ込まずにはいられない肌見せ率。オープニングのジョギング場面だけでも二の腕や太腿の肉感性が大いに分かる。若い子には負けないわ。こんなに分かりやすい人、なかなかいない。だから思春期ホルモン絶賛分泌中のグスマンがロペスに強烈に惹かれるのも致し方なし!

 …というわけでグスマンにバカバカしい同情を寄せてしまうのだけれど、年下男の魅力を引き出す演出が、もはや狙っているとしか思えない安っぽさで吹き出す。シャツから覗く逞しい腕。割れた腹。破れたシャツ。時折見せる文学好きの一面。実はロペスは教師で、グスマンは生徒とという、トドメの設定も用意される。夜中、隣に住むグスマンが部屋で素っ裸でいるところを窓越しに覗き見するロペス、さすが肉食女はチャンスは逃さないのだ。セックス場面のロペスの喘ぎ声も、グスマンがロペスを口説くときの陳腐なセリフも、やたらハーレクイン風の撮影も…うん、爆笑ポイントとして褒めて良いのではないか。

 ストーカーと化し暴力に走るグスマンの描写もギャグだ。他の人間には良い顔を見せる…だなんて小細工もせず、犯人丸分かりの犯行を次々仕掛ける。人殺しも躊躇わない。ロペスの息子を子分として手懐けて操るのかと思いきや大した策略はなく、セックス場面の写真やVIDEOで脅迫したり、力でねじ伏せたり、彼女の味方を排除したりと、単細胞まっしぐら。

 ロペスはそんなグスマンに反撃…しないのがストレスを誘う。やられてたまるかの根性を見せるのは最後だけ。後は別居中とはいえ、夫がいる身で年下男(しかも息子の友達)と寝てしまったという引け目を念頭に置いた怯えた表情一辺倒。違うのだ。我々が見たいのはそれじゃないのだ。ロペスが見せるべきは鬼女と化し、男を痛めつける画なのだ。

 ストーカーの恐怖が前面に出てから、ロペスの肌見せ率が急に低下したのはどういうわけだろう。苦悩しながら誘っちゃ拙いと判断されたのだろうか。余計な配慮だ。この珍作にリアリティなど誰も求めていない。四十路を超えてなお、パーフェクトボディを維持するロペス。彼女の女王様なパーソナリティを活かした作りを貫くべきだった。露出が多いからと言ってセクシーに見えるかというと、全く別な話なのは言いっこなし。そうでしょう?オヤッサン。





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