ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声

ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声 “Boychoir”

監督:フランソワ・ジラール

出演:ギャレット・ウェアリング、ダスティン・ホフマン、キャシー・ベイツ、
   エディ・イザード、ケヴィン・マクヘイル、ジョシュ・ルーカス、
   デブラ・ウィンガー、リヴァー・アレクサンダー、ジョー・ウエスト、
   サム・プーン、ダンテ・ソリアーノ、エリカ・ピッチニーニ、グラント・ヴェナブル

評価:★★




 主人公のステット少年を演じるギャレット・ウェアリングが誰かに似ている。あぁ、アンジェリーナ・ジョリーの娘か。いや、ジーナ・デイヴィスも入っているか。あ、けれどいちばん似ているのはマイケル・ピットじゃなかろうか。ぱっちりした目と分厚い唇がポイントだ。うん、兄弟役でイケそうだ。…と気づいたところで、ようやく物語に集中する。『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』はさほど吸引力のある映画ではない。

 まず、問題児扱いされるステットが、全然困った子に見えない。大人たちが大事扱いする問題行動はいたずらに毛が生えた程度のものだし、むしろその行動を起こす理由に納得してしまう。子どもなんだからそれぐらいね…と甘やかしたくなる。

 作り手は彼を精神的に追い込む手段として周囲の人間の不誠実さを選ぶ。大人たちが良い子として扱っている少年たちを悪質な行為に走らせる。それゆえのステットの行動。だから観る者はステットに肩入れせずにはいられない。演出としては実に幼い。大体少年が入る音楽寄宿学校は規律が厳しいはずなのに、何故ステットだけに辛く当たるのだ。見たくないものは見ないという教育批判…じゃないよな。

 少年たちは声変わり前のハイトーンヴォイスを操って難曲に挑む。このボーイ・ソプラノが素人が聴いてもグッとくる…ものではなかった。近頃の高音(或いは大声量)をやたら崇める世間の風潮とは性質が異なるのは確かだけれど、しかし特別なものは感じない。高音はそんなに偉いのかと冷静に思う。観る側・聴く側の問題と言われたらそれまでだ。

 ただ、極めて短い期間しか発声できないボーイ・ソプラノの儚さ、寂しさが物語から感じられない(言葉で説明はされる)のは大いに問題だろう。トラブルメーカーの少年が音楽と出会い、しかも才能があったため道を軌道修正する。定番のカミング・オブ・エイジ ストーリーを感傷で味つけしたに過ぎない。

 歌声よりも印象的なのはヴェテラン俳優たちがウェアリングを見守る優しい目だ。キャシー・ベイツやデブラ・ウィンガーもそうだけれど、とりわけダスティン・ホフマン。厳しいセリフが多くても、合唱場面になると目が(素に戻ったように)好々爺のそれになる。あぁ、人柄は隠せない。良い人決定。これがこの映画の収穫だ。





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