カリフォルニア・ダウン

カリフォルニア・ダウン “San Andreas”

監督:ブラッド・ペイトン

出演:ドウェイン・ジョンソン、カーラ・グギーノ、アレクサンドラ・ダダリオ、
   ヨアン・グリフィズ、アーチー・パンジャビ、ポール・ジャマッティ、
   ヒューゴ・ジョンストーン=バート、アート・パーキンソン、
   ウィル・ユン・リー、カイリー・ミノーグ、コルトン・ヘインズ

評価:★★★




 少し前までは毎年のようにディザスタームービーが製作されていたのに、ローランド・エメリッヒの勢い消滅と共にめっきり見かけない。ヒーロー映画で似たような画が撮ることができるのがいちばんの原因だろうか。『カリフォルニア・ダウン』はそういうハリウッドの中で作られた、正真正銘のディザスター映画だ。カリフォルニアの伸びるサン・アンドレアス断層が横ずれしたことをきっかけに巨大地震が発生。一帯はこの世の地獄と化す。

 見ものはもちろん地震によって引き起こされた地獄絵図だ。立つことが困難なほどの揺れ。それによる高層ビル群の倒壊。ウェイヴを描くような地盤沈下。底の見えない地割れ。方々で発生する火災。鉄砲水のごとく押し寄せる巨大津波。逃げ惑う人の波が起こす二次災害。大半が作り物だろうに、そう感じさせない生々しい画が広がる。

 現実世界でここまでの惨劇が起こるはずがない。…などと言い切れないのは、このところの異常気象や頻発する地震、突然の火山の噴火等からも明らかで、否応なしに映画の世界に引き込むその迫力は映画の勝利だろう。悪夢はしかし、夢ではないことを訴える。津波場面で一旦潮が引いていくところなど、魂が吸い取られていくような気がする。

 ここに放り込まれるのがドウェイン・ジョンソンの物語だ。離婚寸前の彼がまずは妻のカーラ・グギーノを助け、続けて娘のアレクサンドラ・ダダリオの救出に向かう。頼れる父親、これはきっとアメリカを象徴する画なのだろう。ジョンソンの依然逞しい肉体が、それに説得力を与える。

 ただし、それは彼の職業を考えなければの話だ。彼はチームのリーダーを務めるレスキュー隊員なのだ。彼は大勢の人々を救う任務に向かうヘリコプターの中で愛する者の窮地を知り、その助けに向かう。もちろんヘリコプターは使わせてもらう。美談として語られるこの行動は、上からの許可を貰った正当なものだ。けれど、本当にこれが正しい選択か否か。いかにいい加減なアメリカでも、ちょっと違うのではないか。

 序盤はポール・ジャマッティが活躍して嬉しい。地震のエキスパートである彼が、地震への深刻さを分析、それを世間に知らしめる。ところが、知らしめたところで彼の出番は終了する。てっきりジョンソンと合流して、有益な作戦を差し出すのかと思ったら、彼は観客に向けて状況を説明する役割で、言わば、姿のあるナレーターだ。それから…サンフランシスコに住む人々に逃げるようTVで呼びかけるのは…正しい指揮なのか否か。最後に彼が「あなたのおかげ」だと感謝されていたのが腑に落ちない。

 ヨアン・グリフィズの扱いはこれで良いのだろうか。いつの間にそんなポジションに。いや、カイリー・ミノーグの扱いに較べたらマシなのか。死ぬ場面すらないなんて。…という嘆きを帳消しにするのが、ダダリオが美しく成長した姿を見せてくれたことで(と言っても、もう三十路手前)、ハスキーの目とくどくなる一歩手前の濃い顔の造形のバランスがお見事。身体のラインも良い。相手役を務めたヒューゴ・ジョンストーン=バートは幸運に感謝するが良い。足の怪我の手当てを受ける場面、オマエ、ダダリオの胸の谷間、凝視してただろ!いや、そうしちゃうヨネ。





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