October 9-11 2015, Weekend

◆10月第2週公開映画BUZZ


“Steve Jobs”
 配給:ユニヴァーサル
 監督:ダニー・ボイル
 Budget:$30,000,000
 Weekend Box Office:$521,522(4) Great!
 OSCAR PLANET Score:83.4 BIG WAVE!
 Oscar Potential:作品賞監督賞脚色賞
           主演男優賞:マイケル・ファスベンダー
           助演男優賞:ジェフ・ダニエルス
           助演男優賞:セス・ローゲン
           助演男優賞:マイケル・スタルバーグ
           助演女優賞:ケイト・ウィンスレット
           撮影賞編集賞メイキャップ&ヘアスタイリング賞作曲賞

PAN ネバーランド、夢のはじまり “Pan”
 配給:ワーナー・ブラザース
 監督:ジョー・ライト
 Budget:$150,000,000
 Weekend Box Office:$15,315,435(3515) zzz...
 OSCAR PLANET Score:33.0 BIG BOMB!
 Oscar Potential:美術賞、衣装デザイン賞、視覚効果賞
 Razzie Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演男優賞:リーヴァイ・ミラー
           助演男優賞:ギャレット・ヘドランド
           助演男優賞:ヒュー・ジャックマン
           助演女優賞:ルーニー・マーラ
           助演女優賞:アマンダ・セイフライド

トラッシュ! この街が輝く日まで “Trash”
 配給:フォーカス・ワールド
 監督:スティーヴン・ダルドリー
 Budget:-
 Weekend Box Office:$10,230(17) zzz...
 OSCAR PLANET Score:64.2
 Oscar Potential:None

“Knock Knock”
 配給:ライオンズゲイト
 監督:イーライ・ロス
 Budget:$3,000,000
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:48.1
 Razzie Potential:主演男優賞:キアヌ・リーヴス

“Big Stone Gap”
 配給:ピクチャーハウス
 監督:アドリアナ・トリジアーニ
 Budget:-
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:37.7
 Razzie Potential:主演女優賞:アシュレイ・ジャド
           助演男優賞:パトリック・ウィルソン


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 iMac、iPod、iPad等革新的製品を開発したApple創設者スティーヴ・ジョブズの伝記映画が登場。タイトルはずばり『Steve Jobs』。マックコンピュータの開発やNeXTの買収等を描きながら彼の人物像に迫る内容で、当初から賞レースの一翼を担う作品として期待されていた。そしてそれに応えた高評価レヴューの獲得に成功。人々が夢中にならずにはいれないエレガントで美しい製品を次々完成させた天才の、その複雑な内面に光を当てた物語が娯楽性を忘れることなく優美に語られているという(時代によって撮影を変える工夫が最大限活かされる)。ダニー・ボイルがこれまでで最も「人間」に寄り添った演出とのこと。そして、その物語の中に生きる人々を演じた役者への賛辞が止まらない。決して完璧な人間ではないジョブズを演じるマイケル・ファスベンダー、ジョブズと共にAppleを立ち上げるスティーヴ・ウォズニアック役のセス・ローゲン、マーケティングを担当ジョアンナ・ホフマン役のケイト・ウィンスレットらによる演技合戦が作品の質を一段階も二段階も引き上げる。とりわけファスベンダーは彼のショウと言っても良い熱演とのこと。この賛辞は前評判通り賞レース参戦確実と言って良いもので、とりわけファスベンダーはオスカーの頂点に輝く可能性を秘めた巨大BUZZの創造に成功している。さらにこの賛辞は興行成績へも好インパクトを与えたようで、ニューヨークとロサンゼルスで公開された4館のシアターアヴェレージは130,381ドルという今年封切り映画のベスト記録を更新。今後の拡大公開が大いに期待される。もちろん興行的な成功は賞レースに大きな影響を与える。

 『PAN ネバーランド、夢のはじまり』は永遠の少年ピーターパンが誕生するまでを描く冒険ファンタジー。ロンドンに住む孤児のピーターパンが母親を探すためネバーランドに旅立ち、その道中でお馴染みの敵や仲間たちと様々な経験することに…。ピーターパンは老若男女に愛されるキャラクターだと思われるが、どういうわけだか映画とは相性がよろしくなく、これまで数々の映画が批評家に叩かれてきた。そして今回もそのジンクスを覆すことはできず、レヴューには厳しい言葉が並んでいる。たっぷり用意されたエピソードが駆け足で紹介され、しかも大袈裟に騒いだ落ち着かない画面が多々。アクション描写はCG塗れで手応えがないとの指摘が相次いでいる。ヒュー・ジャックマンやルーニー・マーラを始めとする豪華スター、ピーターパン役のリーヴァイ・ミラーらへの言及もほとんどない。しかし、より問題なのは興行成績の方で、1億5,000万ドルという製作会社が勝負に出たことがありありと分かる製作費がかけられていながら、週末成績はその10分の1に過ぎない1,531万ドルに留まる。これは米国内だけでの回収は絶望的な出足であり、1億ドル突破すら厳しいだろう。失敗作の烙印を押された作品が賞レースで快走するとは考え辛く(各誌は歴史的失敗と報道)、美術賞や衣装デザイン賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞といった有力部門でも無視される可能性が出てきた。ただし、ラジー賞では『ピクセル』や『ファンタスティック・フォー』の強力ライヴァルになる可能性を秘めていると言えよう。

 『トラッシュ! この街が輝く日まで』は日本では今年1月に公開済み。ブラジルのリオデジャネイロを舞台に、スラムに暮らす三人の少年がゴミ山の中からある財布を拾ったことから起きる出来事を描く。批評家は感傷なしに現実問題を生き生きと描いていると概ね好意的に見ているが、「スラムドッグ$ミリオネア」(08年)のリサイクル映画と冷めた視線も少なくはない。悪くもないが絶賛するほどには良くもないというのが最も多い意見か。ダルドリーはオスカーに愛されている映画人で、これまでに発表した長編4作が全て何らかの部門でオスカー候補に挙がる快挙を成し遂げているが(内3度監督賞にノミネート)、どうやらその記録はストップしそう。興行的にも、公開された17館では閑古鳥が煩く鳴いている。

 『Knock Knock』は週末をひとりで過ごす父親が夜、ドアをノックするふたりの女に助けを求められ、家に招き入れたことから始まる恐怖を描いた作品。「ジョン・ウィック」(14年)のスマッシュヒットにより、やたら「復活」を煽られているキアヌ・リーヴスが、ホラー映画でお馴染みのイーライ・ロスと組む。ソンドラ・ロック主演作「メイクアップ」(77年)にオマージュを捧げた内容(権利問題でリメイクとは謳えないらしい)とのことだが、批評家の体温を上げることはできない仕上がりの模様。昨今流行りの「痛い」ホラーの流れに乗った作りに新味はないという。それでもホラー映画ファンの需要に応える画が並ぶとの指摘もあるにはある。また、ロスやリーヴスのキャリアを下降させるような悲惨な出来映えでもない。もちろん賞レース参戦を狙った映画ではない。





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