モンスター上司2

モンスター上司2 “Horrible Bosses 2”

監督:ショーン・アンダース

出演:ジェイソン・ベイトマン、チャーリー・デイ、ジェイソン・サダイキス、
   クリス・パイン、ジェイミー・フォックス、ジェニファー・アニストン、
   クリストフ・ヴァルツ、ケヴィン・スペイシー

評価:★★




 一作目(11年)から三年経ってもまだ、ジェイソン・ベイトマン、チャーリー・デイ、ジェイソン・サダイキスの三人は個性がはっきりしない。影が薄いまま、けれどハリウッドでしぶとく生き残る三人。相変わらず権力者に怒鳴られたりバカにされたりするのが似合い過ぎだ。もちろん褒めている。

 けれど『モンスター上司2』は褒められない。一作目と同じことを繰り返すのを避けようとした跡は見えるものの、武器だったはずのブラックなユーモアがほとんど消滅してしまった。これは多分、無個性への自覚が悪い方向に働いた結果だ。記憶に残り辛いパーソナリティが武器であることを意識し過ぎたギャグが多いし、役者の間合いにもまた、その匂いがちらつく。三人揃って起業するという設定も、行動範囲が狭くなり、笑いの足を引っ張る。

 新たに用意される権力者はクリストフ・ヴァルツだ。巨大企業のトップに立つヴァルツが三人を捻り潰す…画が僅かしか出てこないのが退屈だ。このシリーズの基本は上の者と下の者の対立構造にあるはずなのに、その部分がいい加減に処理されているので、ヴァルツは単純に「嫌な奴」でしかない。

 その分、ヴァルツのバカ息子役のクリス・パインが弾ける。「クレイジー・ドライブ」(14年)に引き続き振り切れた演技。ヒールに徹して、三人を次々喰っていく。ほとんどイカれていると言って良い思い切り方。もしかしたら正統派のイメージを崩したいのかもしれない。パインと三人が並ぶと、そのスターオーラの違いにギョッとする。なるほど王道スターになれる人となれない人というのは確かに存在するのだ。なお、役柄としては駄々っ子でしかなく、もっと捻ることができたはず。

 ジェニファー・アニストンとケヴィン・スペイシーは再登場するも、無理矢理話にはめ込んだだけで見せ場はない。勿体ない。彼らの暴走こそが笑いの源になるもののはずなのに。スペイシーなどずっと刑務所に入ったまま。ここは大胆不敵にヴァルツとぶつけるべきではなかったか。刑務所から脱獄するというとんでも設定があっても、誰も怒らないだろう。もし仮にヴァルツとスペイシーが組んだらと想像すると、それだけで震えが来る!でしょう?

 ブラックな笑いが消えたために温さが前面に出た仕上がりの中、“サイダキスのケータイの着信音がケイティ・ペリーの「Roar」”というネタが機能していたのは良かった。ベイトマンがイラつくのが分かる気がする。忘れた頃に流れて脱力を誘う。思いがけずクライマックスの伏線に使われていたのも得した気分。





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