少女が大人に変わる夏 

少女が大人に変わる夏 “Very Good Girls”

監督:ナオミ・フォナー

出演:ダコタ・ファニング、エリザベス・オルセン、ボイド・ホルブルック、
   エレン・バーキン、リチャード・ドレイファス、デミ・ムーア、
   クラーク・グレッグ、ピーター・サースガード

評価:★★




 ダコタ・ファニングがいきなり、人がたくさん遊んでいる浜辺でバックヌードを披露するのには驚かない。どうもボディダブル臭いからだ。その後もファニングの大人宣言は続く。キスやセックス、そして自慰。いずれもなかなか目に残る。ただ、ピーター・サースガードに押し倒される画には敵わない。オッサンに襲われる少女の画が、あぁ…。そう言えばサースガードは、「17歳の肖像」(09年)ではキャリー・マリガンと良い仲になっていた。

 どうやら作り手は少女と大人の境目に立つファニングを売りにしたいようで、なるほど『少女が大人に変わる夏』という邦題に落ち着いたのも頷ける。ニューヨークに住む少女がひと夏の経験を通し、またひとつ大人に近づくという定番ストーリー。どこかで見たようなエピソードが並ぶ。ファニングの今、この瞬間の危うさや輝きに頼り過ぎだ。

 父は浮気。母は締めつけが厳しい。妹や弟の面倒も看る必要がある。遊覧船ガイドのアルバイト先の上司には言い寄られ、アイスクリーム売りの青年とは恋に落ちる。そして、彼女には幼い頃から良く知っている親友がいる。親友とは三角関係に陥る。処女も早く棄てたい。身近には死の匂いも漂う。色々設定を用意したは良いけれど、それらを効率良く活かせなかった印象。それならば親友との関係に絞り、男同士には成立しない、女同士の微妙な距離感を炙り出せば良かったのに。せっかく演技派エリザベス・オルセンを起用できたのだ。

 でもまあ、ファニングとオルセンを眺める分には楽しい。ブロンドとブルネットに分かれたふたりが、何でもないことで見せる掛け合いこそが、いちばんキラキラして見える。ファニングはもう少し衣装を捻っても良かったけれど、オルセンは攻めのファッションが愉快痛快。ふたりが仲違いをする山場はもっと時間を割いて盛り上げて欲しかった。互いを許し合う過程も安易ではないか。

 安易と言えば、ファニング演じる少女の思考がどうも分からない。夜中、サースガードに会いに行く場面や、或いは愛している青年に対する突然つっけんどんな態度を取る場面。人生や青春に揉まれているというより、衝動的に愚かな行為に走っているだけにしか見えない。この役柄はもっと共感を呼ぶものに仕立てなければならなかったはずだ。

 どうやら、ある人物が口にする「他人を許すより、自分を許すことの方が難しい。でも、人は変われるものだ」というセリフに、テーマが集約される。物語からはそれが伝わらないものの、ファニングやオルセンの若い肢体からは確かにその匂いが漂う。色々な可能性を感じさせる身体だと思う。





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