September 18-20 2015, Weekend

◆9月第3週公開映画BUZZ


“Sicario”
 配給:ライオンズゲイト
 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
 Budget:$32,000,000
 Weekend Box Office:$401,288(6) Great!
 OSCAR PLANET Score:84.0 BIG WAVE!
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演女優賞:エミリー・ブラント
           助演男優賞:ジョシュ・ブローリン
           助演男優賞:ベニチオ・デル・トロ
           撮影賞、編集賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞
           録音賞、音響効果賞、作曲賞

ブラック・スキャンダル “Black Mass”
 配給:ワーナー・ブラザース
 監督:スコット・クーパー
 Budget:$53,000,000
 Weekend Box Office:$22,635,037(3188) Good!
 OSCAR PLANET Score:74.2
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演男優賞:ジョニー・デップ
           助演男優賞:ケヴィン・ベーコン
           助演男優賞:ベネディクト・カンバーバッチ
           助演男優賞:ジョエル・エドガートン
           助演女優賞:ダコタ・ジョンソン
           助演女優賞:ジュリアン・ニコルソン
           撮影賞、編集賞、美術賞衣装デザイン賞
           メイキャップ&ヘアスタイリング賞、録音賞、音響効果賞、作曲賞

エベレスト3D “Everest”
 配給:ユニヴァーサル
 監督:バルタザール・コルマウクル
 Budget:$55,000,000
 Weekend Box Office:$7,222,035(545) Great!
 OSCAR PLANET Score:70.4
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:ジェイソン・クラーク
           主演男優賞:ジョシュ・ブローリン
           助演男優賞:ジェイク・ギレンホール
           助演男優賞:ジョン・ホークス
           助演男優賞:サム・ワーシントン
           助演女優賞:キーラ・ナイトレイ
           助演女優賞:エミリー・ワトソン
           助演女優賞:ロビン・ライト
           撮影賞、編集賞、視覚効果賞、メイキャップ&ヘアスタイリング賞
           録音賞、音響効果賞、作曲賞

“Pawn Sacrifice”
 配給:ブリーカー・ストリート
 監督:エドワード・ズウィック
 Budget:-
 Weekend Box Office:$202,053(33)
 OSCAR PLANET Score:78.5
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:トビー・マグワイア
           助演男優賞:ピーター・サースガード
           助演男優賞:リーヴ・シュライバー

メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮 “Maze Runner: The Scorch Trials”
 配給:20世紀フォックス
 監督:ウェス・ボール
 Budget:$61,000,000
 Weekend Box Office:$30,316,510(3791) Good!
 OSCAR PLANET Score:45.1
 Oscar Potential:視覚効果賞

“Captive”
 配給:パラマウント
 監督:ジェリー・ジェームソン
 Budget:$2,000,000
 Weekend Box Office:$1,393,243(806) zzz...
 OSCAR PLANET Score:39.3
 Oscar Potential:None


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 レイバーデイの週末が過ぎ去り、いよいよ賞レースシーズン到来。これから毎週のように賞狙いの作品が封切られる。今年の9月第3週はいきなりレース参戦を見据えた作品が大量公開へ。

 まずは『Sicario』。カンヌ国際映画祭でプレミア上映されて高評価を獲得していた作品。手掛けるドゥニ・ヴィルヌーヴは「灼熱の魂」(10年)「プリズナーズ」(13年)「複製された男」(13年)と着実に評価を上げてきているカナダ出身のヴェテラン監督。今回はFBIの女性捜査官がアメリカとメキシコの国境を拠点とする麻薬組織の壊滅に挑む様を描く犯罪スリラー。緊迫感のある物語とタイトな演出が絶妙に絡み合い、単なる娯楽映画以上の凄味があると批評家は大歓迎。主演のエミリー・ブラントの凛々しい魅力、ミッションに協力する謎の男役のベニチオ・デル・トロの怪演も絶賛レヴェルにあると言って良い。この評価はカンヌ以上の反応と言って良く、賞レース参戦の声が大きくなるのは当然と言える。とりわけ作品賞、主演女優賞、助演男優賞。そして、撮影を無冠の名カメラマン、ロジャー・ディーキンスが務めているのも注目しておきたい。ただし、本作のような「ジャンル映画」がオスカー受けし難いのは事実。票が集まらない可能性は否定できない。そうなると何とか興行成績を味方につけたいのだが、限定公開から始まった週末3日間成績は、その期待に応えるかのように文句のつけようのない素晴らしいもの。次週より予定されている拡大公開でどんな結果を残せるか、注目が集まっている。なお、本作が賞レースに絡むにせよ絡まないにせよ、主演女優ブラントが大きくスターパワーを上昇させることは間違いない。

 拡大公開のいちばんの注目作は『ブラック・スキャンダル』。1970年代のボストンを舞台に、FBI史上最高の懸賞金がかかったギャング、ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーを描く実話物。このところ生温い作品を連発してブレイク前からのファンを落胆させてきたジョニー・デップの起死回生の一本と言われていて、プレミア上映されたトロント映画祭でBUZZが急上昇した。実話の枠を超えて観る者の心を捉えるストーリーと魅力的なキャラクターのアンサンブルが見もので、中でも本来の外見を大きく崩したデップの演技は近年最高の充実度だという。FBI側のジョエル・エドガートンや鍵を握る役と言われるジュリアン・ニコルソンらも目立った賛辞を受けている感。ただし、気取った外見だけで中身はない映画だとの声もあるにはある。賞レースでは主演男優賞(デップ)とメイキャップ&ヘアスタイリング賞が大いに有力視される。BUZZが持続すれば、作品賞候補も狙えるかもしれないが、さすがにそこまでは難しいか。興行成績はまずまず。ロングヒットになれば、その勢いのまま賞レースシーズンに突入できるのだが…。

 『エベレスト3D』も実話物。1996年、世界最高峰エヴェレストの登頂に成功したヴェテラン登山家たちが直面する危機を描く。批評家の反応は概ね良好で、それは恐ろしくも人を惹きつけてやまないエヴェレストの表情を見事に捉えているためとのこと。どれだけ人間が束になっても敵わない山のスケールが3D映像の助けを借りて、鮮やかに収められているという。そこに放り込まれた実力派俳優陣の奮闘も特筆に値する。オープニングは中規模公開(IMAXシアターのみで上映)で始まったが、今後拡大公開の成功も十分見込めるだろう。そしてその先には賞レース参戦の切符が置かれているかもしれない。狙うは撮影賞、編集賞、視覚効果賞、録音賞、音響効果賞。各映画賞の主要部門に絡むのは難しいと思われる。

 『Pawn Sacrifice』も地味ながら注目の作品。冷戦時代のチェスの世界選手権、伝説のチェスプレイヤー、ボビー・フィッシャーとライヴァルであるボリス・スパスキーの対決を描く、これまた実話物。プレミア上映された昨年のトロント映画祭から一年経ってようやく公開に漕ぎ着けた。その反応は映画祭時よりも明らかに厚い支持が寄せられていると言って良く、映画祭だけの反応で全てを判断するのは難しいことを証明している。チェスの世界の描き込みが優れていて、それにより浮上する人間ドラマが実に繊細。フィッシャーを演じるトビー・マグワイア、スパスキー役のリーヴ・シュライバー、そして、フィッシャーの友人である聖職者役のピーター・サースガードによる演技合戦は充実の一言に尽きるらしい。オスカーに絡むには作品規模が小さ過ぎるかもしれないが、インディペンデント・スピリット賞や批評家賞で目に留められる可能性はゼロではないだろう。ただ、興行的には派手さのない出足で、BUZZは一般レヴェルまでには浸透していない。

 賞レース狙い作品が並ぶ中、『メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮』だけは完全なる娯楽映画。ジェームズ・ダシュナーのティーン小説の映画化第2弾。一作目(14年)が昨年のサマーシーズンにスリーパーヒットを記録したが、あれから一年ちょっとで二作目が公開という早技。迷路を脱出した若者たちが、今度は過酷な砂漠の世界のサヴァイヴァルに挑む。一作目よりも反応が良いとは言えないものの、アクションを同じようなもので揃えないようにしようという努力の跡は見られる模様。それに興行成績は堂々の首位スタート。二作連続の一億ドル突破に向けて、まずは好スタートを切った(とは言え、それは難しいように見える)。賞レースに絡むことはないだろうが、ティーン向けの映画賞では作品やディラン・オブライエンが候補に挙がる可能性があるだろう。もちろん第3弾の製作に障害はない。





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