ジュラシック・ワールド

ジュラシック・ワールド “Jurassic World”

監督:コリン・トレヴォロウ

出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、ヴィンセント・ドノフリオ、
   タイ・シンプキンス、ニック・ロビンソン、オマール・シー、
   B・D・ウォン、イルファン・カーン、ジェイク・ジョンソン、
   ジュディ・グリア、ジミー・ファロン

評価:★★★




 実に14年ぶりとなるシリーズ第四作『ジュラシック・ワールド』の主役恐竜はインドミナス・レックスと言う。聞き慣れない名前だ。それもそのはずインドミナスは、科学者たちが遺伝子配合により作り上げた史上最強の恐竜なのだ。全く、余計なことをしてくれる。まさかこの期に及んで遺伝子操作云々への警鐘を鳴らす映画なのではないか。不安が過ぎる。大体、史上最強の称号はティラノサウルスが掲げていれば良いのだ。

 が、それは杞憂に終わる。己の能力を過信した人間たちがしっぺ返しを食らう展開にはなっているものの、そこに説教臭さはほとんど感じられない。このシリーズは恐竜を見せる、動く恐竜を見せる、それこそがいちばんの使命だと理解した画が並ぶ。斯くしてジュラシック・パークならぬ、ジュラシック・ワールドがオープンし、人が溢れ返る。そして、逃げ出した恐竜たちに次々襲われる。目玉恐竜が新種ゆえに怪獣映画に見えるところに違和感を感じつつも、見せ方は心得ている。

 海竜が取り上げられているのが嬉しい。第三作(01年)では翼竜からプテラノドンが活躍したけれど、今回は海の恐竜代表としてモササウルスが迫力の初登場をキメる。想像していた以上に大きな体躯に驚く。ティラノサウルスと対決して欲しい。モササウルスだけじゃなく、その他の海に棲む恐竜を取り上げてくれていたら、なお良かった。イクチオサウルスとかノトサウルスとかプレシオサウルスとか…このあたりは恐竜ファン以外には知られていないのか。

 蘇った恐竜を肉眼で見たい。テーマパークは以前よりも随分スタイリッシュになり、決して飽きることはないだろう。草食恐竜が住むエリアに入るときに乗り込む球体型マシーンなど、なかなか可愛い。モノレールからの眺めも良さそうだ。そう、何だかんだ言って、ジュラシック・ワールドには行ってみたい。この映画はこれで十分だ。

 それに演出も手際が良い。子ども代表として出てくる兄弟の掛け合いは微笑ましい(いかにもスティーヴン・スピルバーグ的配役)。ヴェロキラプトルと彼らを調教するクリス・プラットの関係は愉快な隠し味。プラットとブライス・ダラス・ハワードの掛け合いはロマンティック・コメディ風でホッとする。コリン・トレヴォロウは序盤こそややもたついた感はあるものの、その他はスピード感を殺さない快調なペースを守る。

 だから、欠点はさほど気にならない。二万人以上が来場しているという設定ゆえに大味な印象が出たこと。ヴィンセント・ドノフリオやイルファン・カーンらの動かし方が中途半端なこと。島の位置関係が極めて大雑把に処理されること。トリケラトプスやアンキロサウルスら草食動物の活躍が目立たないこと。…等々を始め、細かなことを言い出せばきりがないのに、緩急のついた演出がそれらを見え難くする。

 ところで、この映画でいちばんギョッとしたのは恐竜ではない。ハワードのパーク内でのスタイルだ。ホワイトのスーツとスカート、そしてハイヒールで登場するハワードは、スーツをまくり上げ、スカートをスリット入りに裂くものの、ハイヒールだけは決して脱がないのだ!でこぼこ道でも恐竜に追いかけられても死に直面しても、それでも彼女はハイヒールを愛する。強気女の意地。バカバカしいけれど、でもそこがよろしい。





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