ターミネーター:新起動/ジェニシス

ターミネーター:新起動/ジェニシス “Terminator Genisys”

監督:アラン・テイラー

出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、エミリア・クラーク、
   ジェイソン・クラーク、ジェイ・コートニー、イ・ビョンホン、
   J・K・シモンズ、マット・スミス、ダイオ・オケニイ、
   コートニー・B・ヴァンス、マイケル・グラディス、
   サンドリーヌ・ホルト、グレゴリー・アラン・ウィリアムス

評価:★★




 てっきりシリーズ終焉かと思いきや、どっこいしぶとく蘇るのはターミネーターの特長を手本にしているのか。シリーズ第五作にあたる『ターミネーター:新起動/ジェニシス』は、もはや話の整合性云々はどうでも良くなってきた。スカイネットと人類の全面戦争という背景とサラ・コナー、ジョン・コナー、カイル・リース、そしてT-800という登場人物さえ揃えれば、はい、このシリーズだと分かってもらえるだろう。

 そんな温さに支配されるのは、今回大々的にタイムトラヴェルに手を出したからだ。1984年、2017年、2029年という三時代が登場、過去を書き換えて新しい未来を創るという概念を弄り回す。その度が過ぎてしまい、どの時点まで遡れば良いのか、結局イタチごっこになるのではないかとの疑問への回答はもちろんなく、登場人物が張り切り屋の自分をアピールするだけの画が並ぶ。

 ターミネーターが初登場した頃は斬新に感じられた視覚効果は、今となっては微笑ましい。マシーンでありながら液体にもなるというターミネーターの面白さ・美しさが活かされることはなく、単に不死身の人間が暴走する画にしか見えない。無表情を作ればターミネーターの出来上がり…みたいなお手軽クッキング的匂いだけが残り、もはや恐怖もおかしみも皆無だ。

 結果、アクションはアドレナリン不足になる。サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジのシークエンスはそこそこ楽しませるも、別にこのシリーズでなければならない理由は見当たらない。悪玉ターミネーターが他人に化ける設定も多用が祟り、話のリズムを下品に殺す。

 アーノルド・シュワルツェネッガーがターミネーター役で久方ぶりに復帰したのは、いちばんのセールスポイントだ。身体の表面だけは歳をとるという強引なバカ設定で実現したカムバック。意外や、復帰後の各作品であからさまだった足腰の弱体化が目立たない。ごてごての服を着ているせいもあるけれど、おじいさん特有のだぶついた腰回りを気にさせないのは有難い。どうせならサングラスをずっとかけ続けたままでも良かったのに。

 ただ、その他の重要キャラクターの配役はどうだろう。リンダ・ハミルトンより百倍可愛らしくてもアクション映えしない体躯のサラ・コナー役のエミリア・クラーク。三枚目顔なのに無理に深刻顔をキープするのが解せないカイル・リース役のジェイ・コートニー。ふたりはまあ、百歩譲って我慢しても良い。

 しかし、ジョン・コナー役にジェイソン・クラークを充てるのはどうか。演技云々には問題なくとも、クラークには決定的に華と毛が足りない(第二のジェイソン・パトリックか?)。ジョン・コナーは今回、物語をひっくり返す役割を担っていて、けれどクラークが出てきても画面が怖ろしく活気づかない。シュワルツェネッガー、コートニーと同じゴリラ顔。画面が暑苦しくなるだけだ。なお、新型ターミネーターを演じるイ・ビョンホンは、またしても無表情の悪役で、完全にタイプキャストされている。ワンパターンのキラースマイルを見抜かれているのか。迫力も全く感じられず、さっさと韓国に帰った方が良い。

 T-800とサラ・コナーの間には父娘の関係に似た絆が生まれている。なんとT-800は彼女を9歳の頃から育てていたらしい。一体どんな子育てが行われたのか。それを見せてくれた方が面白かったのではないか。もちろん喜劇仕立てで。





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