ヒックとドラゴン2

ヒックとドラゴン2 “How to Train Your Dragon 2”

監督:ディーン・デュボア

声の出演:ジェイ・バルチェル、ケイト・ブランシェット、
   ジェラルド・バトラー、クレイグ・ファーガソン、アメリカ・フェレーラ、
   クリストファー・ミンツ=プラッセ、ジョナ・ヒル、T・J・ミラー、
   クリステン・ウィグ、ジャイモン・ハンスゥ、キット・ハリントン

評価:★★★




 一作目(10年)に引き続き、飛翔場面が気持ち良いの何の。冒頭のドラゴンレースだけはドラゴンやライダーの区別が難しいものの、その後はもう、彼らと一緒に空を舞っているかのような高揚感に包まれる。果てしなく広がる青い空や海との相性が良いのはもちろん、木々の緑や灰色の土地を背景にしても美が感じられる。後者は何とびっくり、水墨画のような美しさを湛えている。

 少年だった主人公ヒックは20歳になった。それに従い、精悍さと引き換えに顔立ちから愛らしさが消えてしまった。ドリームワーク製アニメーションは人間、とりわけ大人の顔立ちに研究の余地がある。ヒックの今回の冒険は、ドラゴンを使って世界を支配しようとする軍団との対決がメインだ。そこに死んだと思われた母との再会やバイキング長を務める父の後継問題が絡む。定番の成長物語と言って良い。

 けれど、一作目でヒックに左足を失うという代償を与えたシリーズ。『ヒックとドラゴン2』でも極めて厳しい試練を与える。父と息子、そしてドラゴンが絡んだクライマックス直前のあるエピソードは、大の大人でも納得に持ち込むのが難しいはずだ。それを乗り越えてこそ、最後の大きな戦いが映える…はずなのだけれど、あらら、随分あっさり解決してしまったではないか。ディズニー的精神論に通じる行儀良さが腑に落ちない。

 それでもまあ、画面の活気が失われることはない。今回はギリシャ神話から抜け出してきたような巨大ドラゴンが二体登場するのが見もので、ある種の神のような存在として君臨する。大地から生まれたような神聖さが、善悪区別なく感じられる。ヒックが可愛がっているトゥースがいかにして巨大ドラゴンと渡り合うのか。単純でも有効なサスペンスが敷かれている。

 ヒックとトゥースの仲間たちの活躍はもっとあっても良かった。せっかくそれぞれが自分に見合ったドラゴンを見つけて、高く舞い上がるのだ。阿吽の呼吸で事態を切り抜ける様は小気味良いアクセントになったはずだ。とりわけヒックのガールフレンドがおとなしく無難にまとめられているのは無念だ。

 ギャグとして可笑しかったのは、仲間の少女のひとりラフ(クリステン・ウィグが声を担当)が新キャラクター、エレット(キット・ハリントンが声を担当)のマスクと肉体に惚れてしまうところ。アクション場面で逞しく盛り上がったエレットの二の腕に涎を垂らす。このときの二の腕の描写が妙に力が入って見えたのは気のせいか。汗や毛の生え方にまで気が遣われていた。その努力をヒックの母親を美しく見せることに割いて欲しいと思いつつ、ま、いいか。





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