ハッピーエンドが書けるまで

ハッピーエンドが書けるまで “Stuck in Love”

監督:ジョシュ・ブーン

出演:リリー・コリンズ、ローガン・ラーマン、グレッグ・キニア、
   ジェニファー・コネリー、ナット・ウルフ、リアナ・リベラト、
   クリステン・ベル、パトリック・シュワルツェネッガー

声の出演:スティーヴン・キング

評価:★★




 ある家族の者たちが愛に彷徨う様が描かれる。原題を考えるなら「愛に立ち往生」と言ったところだろうか。父と母は三年前に離婚。母は若い男とよろしくやっていて、父はそんな母にストーカー中。両親の離婚劇から愛を信じられない大学生の娘は愛のないセックス三昧。純情な高校生の息子は意中の相手のコカイン吸引現場を目撃して大ショック。

 『ハッピーエンドが書けるまで』はいずれのエピソードもさほど胸に残らない。それぞれの恋愛事情が短編小説風に綴られるも、映画向きのドラマティックな恋はやって来ない。ふと思い出したのはゲイリー・マーシャルが手掛けた「バレンタインデー」(10年)「ニューイヤーズ・イヴ」(11年)。大量のスターを投入しているところしか見せ所のないアンサンブル劇。親近感をやけに崇めた映画だ。

 恋愛云々よりも母と娘の確執の方が目に残る。娘が一方的に母を拒絶する。母はそれを見て嘆き悲しむ。母役のジェニファー・コネリーの幸薄い気配が状況にぴったんこ。ホラー映画のアイコン風に迫る。何と言うか、ライトな作風に合わない重さがコネリーからどくどくと…。

 全体を見渡すと、感謝祭から感謝祭までの一年の出来事が語られていて、物語の構成は案外しっかりなされていることが分かる。とりわけ父のストーカー的振る舞いが別の表情を見せるあたりは悪くなく、作り手もそれを意識したエンディングを用意する。だからエピソードに力がないのが惜しい。

 リアナ・リベラトやローガン・ラーマンら、家族に刺激を与える役どころの者たちは、もっと上手に動かせたのではないか。経験豊富な女の子の余裕を見せるリベラトも、いけいけゴーゴーで押し捲る子犬の魅力溢れるローマンも、結局平坦なエピソードの中に埋もれてしまう。ラーマンなど、病気療養中の母がいるという特別設定を与えられながら、後半家族の仲を取り持つ役割に専念させられる。

 小説家一家という設定も、残念、上手く機能せず。回りくどく心象を表現するだけで、出版云々の話は背景だけに終わる。小難しく頭で考える文系の理性がロマンティック・コメディのスピードを殺していると見るのは、言い過ぎだろうか。





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