July 17-19 2015, Weekend

◆7月第3週公開映画BUZZ


アントマン “Ant-Man”
 配給:ディズニー
 監督:ペイトン・リード
 Budget:$130,000,000
 Weekend Box Office:$57,225,526(3856) Great!
 OSCAR PLANET Score:72.0
 Oscar Potential:主演男優賞:ポール・ラッド
           撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞
           視覚効果賞、録音賞、音響効果賞、作曲賞

“Trainwreck”
 配給:ユニヴァーサル
 監督:ジャド・アパトウ
 Budget:$35,000,000
 Weekend Box Office:$30,097,040(3158) Great!
 OSCAR PLANET Score:80.4 BIG WAVE!
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演女優賞:エイミー・シューマー
           助演男優賞:ビル・ヘイダー
           助演女優賞:ブリー・ラーソン
           作曲賞

“Mr. Holmes”
 配給:ミラマックス、ロードサイド・アトラクションズ
 監督:ビル・コンドン
 Budget:-
 Weekend Box Office:$2,434,908(361)
 OSCAR PLANET Score:76.1
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演男優賞:イアン・マッケラン
           助演女優賞:ローラ・リニー
           美術賞、衣装デザイン賞

“Irrational Man”
 配給:ソニー・ピクチャーズ・クラシックス
 監督:ウッディ・アレン
 Budget:-
 Weekend Box Office:$175,312(5) Great!
 OSCAR PLANET Score:50.6
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:ホアキン・フェニックス
           主演女優賞:エマ・ストーン
           助演女優賞:パーカー・ポージー

“The Stanford Prison Experiment”
 配給:IFCフィルムズ
 監督:カイル・パトリック・アルヴァレス
 Budget:-
 Weekend Box Office:$37,514
 OSCAR PLANET Score:74.8(2)
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演男優賞:ビリー・クラダップ
           助演男優賞:エズラ・ミラー

“Lila & Eve”
 配給:サミュエル・ゴールドウィン・フィルムズ
 監督:チャールズ・ストーン・サード
 Budget:$4,900,000
 Weekend Box Office:$21,806(22) zzz...
 OSCAR PLANET Score:48.7
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演女優賞:ヴィオラ・デイヴィス
 Razzie Potential:助演女優賞:ジェニファー・ロペス

ルック・オブ・サイレンス “The Look of Silence”
 配給:ドラフトハウス・フィルムズ
 監督:ジョシュア・オッペンハイマー
 Budget:-
 Weekend Box Office:$6,616(1)
 OSCAR PLANET Score:93.4 BIG WAVE!
 Oscar Potential:ドキュメンタリー映画賞


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。

【総括】
 DCコミックに大差をつけ、ハリウッドで怒涛の快進撃を続けるマーヴェル・コミックから新たなるヒーローが登場。主人公は仕事をクビになり愛娘の養育費も払えない中年男。設定こそ普通だが、彼が変身するアントマンは体長が僅か1.5センチ。その小ささこそが売りになる。『アントマン』が成功すれば、『アベンジャーズ』組を中心としたマーヴェルワールドがさらに広がりを見せることが考えられるが、その可能性は低くないだろう。キャラクターの知名度の低さを跳ね除けて、批評・興行成績共に手堅い結果を残したからだ。内容は健全なるマーヴェルワールドが反映されたもので、その小さな身体を活かしたアクションが大らかに楽しめるとのこと。主演男優のポール・ラッドもチャーミングな魅力を発散してアントマンを魅力的に見せることに成功、ここに来て今まで以上のスターパワーを獲得するはず。Box Officeでも絶好調。週末3日間でも6,000万ドル弱という上々の滑り出しを見せている(マーヴェル映画の中では低い出足…という失望の声は全くのナンセンス)。当然シリーズ化されるはず。オスカーに絡むことはないだろうが、もちろんそんなことは配給元のディズニーは気にもしていないと思われる。

 その『アントマン』に評価では上回ったのが『Trainwreck』。コメディ界のトップに君臨するジャド・アパトウの新作コメディだが、今回アパトウよりも注目されているのは脚本と主演を務めたエイミー・シューマー。TVシリーズ「Inside Amy Schumer」で人気のコメディエンヌで、この度めでたく映画界に進出。いきなり結果を残している。夜な夜なクラブに出かけて男たちとの気楽な関係を楽しんでいる編集者(♀)が主人公。彼女が普段の男たちとは違う誠実なスポーツドクターと出会ったことから人生を顧みる様を描くもの。批評家はロマンティック・コメディ嫌いの人には勧めないとしつつも、シャープなユーモア、ユニークなダイアログ、輪郭のしっかりしたキャラクターが散りばめられた内容を大いに歓迎している。もちろん捧腹絶倒の喜劇センスを見せるシューマーに対する賛辞が何よりも大きい。オスカーレースに絡むのは難しいだろうが、脚本賞ならチャンスはゼロではないかもしれない。また、作品やシューマーがゴールデン・グローブ賞候補に挙がる可能性もあるだろう。興行的にも素晴らしいスタートを切った。

 オスカーファンがインディーズ映画で注目すべきは『Mr. Holmes』。ミッチ・カリンの小説の映画化で、93歳になったシャーロック・ホームズが主人公。引退して今は家政婦と共に農場で暮らすホームズが死体を発見、人生を振り返りながら難事件に挑む様を描くミステリー。「ゴッド・アンド・モンスター」(98年)以来、久々にビル・コンドン監督とイアン・マッケランが組んでいる。このところコンドンは作品の酷評が目立っていたが、マッケランと組んで再浮上、共に上々の評価を得ている。近年量産されるホームズ作品のようなスリルを期待すると肩透かしを食うだろうが、人物の描き込みは秀逸で、中でもホームズは立体的な描写になっているとのこと。マッケランのさすがのパフォーマンスがそれに大きな貢献を見せていることは言うまでもない。賞レースではマッケランの主演男優賞レース参戦に期待が寄せられているが、どうか。中規模公開とは言え、興行的には目立った結果ではないが…。

 『Irrational Man』は通算51作目となるウッディ・アレン監督作。中年の危機を迎えた大学の哲学教授がひとりの女生徒との出会いにより生きる意味を見出していき…。アレンがエマ・ストーンを主演に迎えて二作目となるが、批評家の反応は「マジック・イン・ムーライト」(14年)同様、大好評!とは言い難い。ストーン、ホアキン・フェニックス、そしてパーカー・ポージーら役者は魅力的で、アレンの演出も手慣れたものと認められつつも、マンネリの匂いからは逃れられないという。この調子で毎年一本のペースを守って元気に作品を撮って欲しい…と思っているアレンファンは多いはずで(興行的にはアレンファンが劇場詰めかけて、大盛況)、彼らのニーズにはしっかり答えているとの見方もあるが…。賞レース参戦は難しいと思われる。

 ヴィオラ・デイヴィスとジェニファー・ロペスという異色の顔合わせが話題の一品が『Lila & Eve』。銃撃戦により子どもを失ったふたりの母親の戦いを描くドラマティック・スリラー。所謂「復讐物」に分類できる内容だが、目新しいところはなく、話の展開にはスリルよりも滑稽味が漂っているとの指摘が多い。デイヴィスの迫力の演技だけでは救えるものではないという。ロペスとデイヴィスの掛け合いに関する言及もほとんどない。これでは賞レース参戦は難しいはず(ロペスはスターパワーが強大ゆえラジー賞への警戒が必要か)。興行的にも惨敗。

 今週最も批評家の支持を集めたのはドキュメンタリー『ルック・オブ・サイレンス』。1960年代、インドネシアで起こった大虐殺事件を実行者の視点から描きオスカー候補に挙がった「アクト・オブ・キリング」(12年)の姉妹編。今度は被害者の立場から事件を描き出し、悪のメカニズムを解明していく。虐殺だけでもショッキングなのに、次々に露になる人間というイキモノの正体には戦慄を覚えずにはいられないとのこと。そのハードな内容を敬遠したくなる人は多いだろうが、それを乗り越えて観る価値のある作品というのが批評家全員一致の意見。ドキュメンタリー映画賞の有力候補との声もあるが、批評家の熱狂が一般客へ伝染していないのが気がかりではある。





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