スターオーラ

 少し前に高松宮殿下記念世界文化賞の演劇・映像部門を受賞したとかで、ソフィア・ローレンが来日したことがニュースになっていた。優れた芸術の世界的な創造者たちを讃えるという趣旨の賞らしいけれど、なんで今ローレンなのか。功労賞的意味合いの強い賞なのだろうけど、うーむ、ま、何でもいいか。

 ローレンと言ったら『ふたりの女』(60年)とか『ひまわり』(70年)だとかが代表作に上がると思うのだけど、近年は映画ではあまりに見かけない。お久しぶりの『NINE』(09年)でもたいした扱いじゃなかったし。

 そんなわけで近年のローレンのベストワークは第81回アカデミー賞授賞式でのプレゼンターぶりだと思うのだ。「ダウト あるカトリック学校で」(08年)でノミネートされていたメリル・ストリープを紹介するために登場したローレンは、裾のボリュームが強烈なアルマーニ・プリヴェのブライトゴールドドレス。はっきり言って、あんまり上品と呼べるものではなかったのだけど、それでも存在感は抜群だった。なにしろ紹介している間中、ずっと腰に手を当ててカメラを睨みつけているのだ。何か気に喰わないことでもあったのか。それとも普段からそういう姿勢でいるのか。とにかく「私の方が大物よ!」とでも言いたげな眼差しで、会場中を、テレビの前の観客を唖然とさせたのだった。おそらく「ローレンってナニサマだよ!」と思った人は多いだろう。

 でも、個人的にはこれに小躍りしてしまった。だってあんな大舞台であんな大女優オーラをわざわざ見せつけようとする心臓がスゴイじゃないの。逞しいじゃないの。ダタモンじゃないじゃないの。そこいらの小娘女優では許されない佇まいに、アッパレ!

 世間はなぜか映画スターに親近感のようなものを求めるようになってきた。メディアが発達して、ゴシップ記事が氾濫。知りたくもないプライヴェートまで細部まで報道されて、スターの神秘性のようなものは必要とされなくなってきた。これが寂しい。スターはスターのままミステリアスに輝く存在であって欲しいのだ。品行方正であって欲しいなんて思わない。世間の見本であって欲しいなんて思わない。ただ、庶民とはかけ離れたオーラで圧倒して欲しい。オスカーでのローレンは、そういう考えの者には完璧な態度だったのだった。

 関係ないけど、ローレンは同じく『NINE』にも出演していたジュディ・デンチと同い年だという。共に1934年生まれ。うーん、色々な人生があるなぁ。





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