ザ・レジェンド

ザ・レジェンド “Outcast”

監督:ニック・パウエル

出演:ヘイデン・クリステンセン、ニコラス・ケイジ、
   リウ・イーフェイ、スー・ジアハン、アンディ・オン

評価:★




 B級映画には絶対、これが俺たちの売りだ!と胸を張れるものが欲しい。それが映画の命になる。12世紀、アジアの山岳地帯を舞台にした『ザ・レジェンド』ならやはり、アクションに見せ場がないと嘘だろう。物語や登場人物に厚みがなくても、せめてアクションだけは…。

 ヘイデン・クリステンセンは剣と弓の名手らしい。当然敵と戦う際はチャンバラがあるし、射る矢の数も少なくない。ところが、これが何ともまあ味気ない。カメラが人物に寄り過ぎているし、大型台風に巻き込まれたかのように揺れる。矢継ぎ早のカット割りは男たちが戦う姿に宿る美を無残に殺すし、音響がヘナチョコのために画面が平面的に見える。クリステンセンが思わず吹き出すくらいのキメポーズを披露しないのもどうか。

 いや、別にヘタクソなのはまだ良い(いや、良くないか)。それよりも問題なのは、そこにヘタクソなりのやる気が感じられないことだ。これぐらいで済ませておけば大丈夫だろうという甘えが画に見えるのだ。そうでなければ、何かあるとすぐに役者の顔のアップに頼ることなど、恥ずかしくてできない。

 やけに眠そうなクリステンセンは、どういうわけだかモヒカンが入ったヘアスタイル。ぼろぼろの服を着ても、剣や弓を持てばある程度画面を持たせる。中年に差し掛かっているので、そろそろ別の一手が欲しいところ。

 出番が少ないニコラス・ケイジが、クリステンセンより目に残る。かつて十字軍の騎士だったのに今はアジアで盗賊になっているというとんでも設定以上に、ヘアスタイルで笑いを取るのはお約束。長髪はこれまでも何度もあったけれど、まさか頭頂部でちょんまげ風に縛るとは!クリステンセンと違って小汚い恰好をすると本気で小汚い(褒めている)。右目を失ったという設定に合わせて、ずっとウインクしているように見えるのが辛抱タマラン。ちゅーか、何でクリステンセン映画で助演しているのか。

 それにしてもよく分からない脚本だ。「聖戦」で心身傷ついた騎士がアジアに向かう理由。14歳の少年に戦い方を教えながら結局一切戦わせない理由。村人の少女を無理矢理旅の同行者にする理由。心が擦れ違っていたクリステンセンとケイジが瞬く間に和解する理由。ケイジのアジア人妻への愛がやけに強調される理由。まだまだ他にも迷走要素はたっぷり。演出にやる気が感じられたなら、珍作としての面白ポイントになっていたかもしれない。





ブログパーツ

blogram投票ボタン

スポンサーサイト

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

blogram投票ボタン
blogram投票ボタン
人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ