犬と私とダンナのカンケイ

犬と私とダンナのカンケイ “Darling Companion”

監督:ローレンス・カスダン

出演:ダイアン・キートン、ケヴィン・クライン、マーク・デュプラス、
   リチャード・ジェンキンス、エリザベス・モス、サム・シェパード、
   ダイアン・ウィースト、アイェレット・ゾラー

評価:★★




 「dog-tired」という言葉がある。「へとへとに疲れた」という意味だ。今後はこの言葉を聞く度に『犬と私とダンナのカンケイ』を思い出すかもしれない。高速道路で怪我をしているところを保護して以来飼っている愛犬(コリーのミックス)が行方不明になったことをきっかけに、家族はその関係を見つめ直す。その見つめ直し方に芸が感じられなくて…。

 外科医の夫とその妻は愛犬フリーウェイの失踪をきっかけにぎくしゃくし始める。どうやら妻が夫に不満を抱いていたらしい。そうして吐き出すものが「仕事と家族とどちらが大切なの?」という陳腐を極めるものだから、落胆も仕方ない。夫ケヴィン・クライン、妻ダイアン・キートン。つまりは60代カップル。彼らが問い掛けなければならないテーマだろうか。

 クラインの妹夫婦とその息子まで巻き込んで行われるフリーウェイの捜索が、悩みの退屈さを補強する。捜索の最中に膝が痛むだとか、イングリッシュパブの出資話がどうだとか、捜索にかこつけてデートしちゃうだとか、腎臓結石が痛くて仕方ないだとか、ペニス談義に花を咲かせるだとか…何ともまあ。

 別に捜索中に会話をするなとは言わないものの、見たままの印象からはみ出すことをしない言動の羅列はあまりにも安易だ。もちろんクラインとキートンの仲は捜索を通じて山あり谷あり、落ち着くべきところに落ち着くことになる。喧嘩しても結局は仲良し夫婦です、みたいな。犬の捜索に「霊視」まで絡み、脚本はもはやプライドまで捨てる。

 ただ、クラインとキートンの掛け合いはヴェテランの味がある。とりわけクラインは、初老と呼ばれる歳になっても背筋がピンとして気持ち良い。きっちりキメても佇まいにセクシーな隙が注がれ、操る言葉にはユーモアが必ず滲む。ふたりの他のキャストもダイアン・ウィースト、リチャード・ジェンキンス、マーク・デュプラスらクセモノが続々登場。こんな豪華なアンサンブル。できれば良質のコメディでお願いしたい。

 クライマックス、小さな飛行機が絡んだエピソードで繰り広げられるドタバタは、ある意味見ものだ。クラインが仮病を使い、周りもそれに合わせて猿芝居。狭い機内の中でコントが行われる。よくやるよ…と呆れながら、その貴重さを思う。この飛行機が森の中に着陸することなく飛行場に戻るというのが、ふむ、最後まで思い切りが悪いとしか言いようがない。





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