ワイルド・スピード SKY MISSION

ワイルド・スピード SKY MISSION “Furious 7”

監督:ジェームズ・ワン

出演:ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ドウェイン・ジョンソン、
   ジェイソン・ステイサム、ミシェル・ロドリゲス、
   ジョーダナ・ブリュースター、タイリース・ギブソン、
   クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、エルサ・パタキ、
   ルーカス・ブラック、ジャイモン・ハンスゥ、トニー・ジャー、
   ロンダ・ラウジー、ナタリー・エマニュエル、カート・ラッセル、
   ルーカス・ブラック、ルーク・エヴァンス、サン・カン

評価:★★★




 結婚して子どももできたポール・ウォーカーとジョーダナ・ブリュースターを眺めていてふと思う。「ワイルド・スピード」シリーズがしぶとく生き長らえているのは、単純さが関係している。危険な世界から足を洗ったウォーカーは幸せに包まれながら、物足りなさを感じている。そんな夫の気持ちを察したブリュースターは、命の保障がない任務に向かうよう彼に言うのだ。引き止める構図が一切出てこない。もはや潔い。

 ただ、単純化を極めても、回を重ねるごとにカーアクションのアイデアは厳しくなる。どうしても似たり寄ったりになる。『ワイルド・スピード SKY MISSION』が賢かったのは、それを承知し、アクションのポイントに縦の要素を持ち込んだことだ。大きく分けて三つある大きな見せ場では、いずれも横に動くしかない車という乗り物を使いながら、視覚を上下に動かす。

 アゼルバイジャンでのアクションではまず、空から車ごとスカイダイヴィング。カーヴの多い山中でのカーチェイスでは崖が大いに意識された撮り方がなされる。アブダビでのアクションでは終盤、超高層ビルから超高層ビルへのダイヴが二連発で入る。夜のロサンゼルスでのシークエンスでは、ヘリコプターや無人探査機からの攻撃を受ける場面が多く、それを享受するだけではつまらないと、崩れた建物を利用して車が空に舞い上がる。

 際どいところだ。「荒唐無稽」と「大味」の境にあるアクションばかりだ。実際「MEGA MAX」(11年)は「荒唐無稽」に振り切れたのに対し、「EURO MISSION」(13年)は「大味」に留まった。 今回はアゼルバイジャンとアブダビのアクションは「荒唐無稽」だと笑えたけれど、LAのアクションは「大味」なところに落ちた印象だ。その差はどこにあるのか。物語との連動が大きいかもしれない。LA場面はもはや、生きるか死ぬかの決着以上の着地点しか見えず、ゲーム的側面が前面に出てしまったのではないか。

 新キャラクターとして投入されるのはジェイソン・ステイサム、カート・ラッセル、ジャイモン・ハンスゥだ。見事にむさ苦しい面子だ。いずれも見せ場が用意されるものの、キャリアに勢いのあるステイサムがやはり目立つ。ドウェイン・ジョンソンやヴィン・ディーゼルとの肉弾戦がカーアクションと並ぶ注目ポイントだ。ロンダ・ラウジーという綺麗どころも出てくるものの、可愛らしい尻をふりふりした目の保養要員以上の働きはなさない。そしてそれで良い。女キャラクターなら、代わりにミシェル・ロドリゲスが今回も暴れるから。赤いドレスを着たアブダビ場面の彼女にはちょっと驚く。結構綺麗だぞ。

 作品全体がどこか物哀しいのは、ウォーカー追悼の気配が濃厚だからだ。明らかに作り手はそれを意識した作りを選んでいる。セリフの一つひとつが、偶然も多いだろうに、何ともまあ胸に来る。ラスト数シーンは、おそらくシリーズに思い入れがある人ほど涙腺を刺激されるはずだ。ディーゼルとウォーカーの車が道を分かれていくラストショットが瞼に残る。





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