ブルックリンの恋人たち

ブルックリンの恋人たち “Song One”

監督:ケイト・バーカー=フロイランド

出演:アン・ハサウェイ、ジョニー・フリン、
   ベン・ローゼンフィールド、メアリー・スティーンバージェン

評価:★★




 「レ・ミゼラブル」(12年)には良いことがひとつあった。アン・ハサウェイが作中、髪を刈ったのだ。以来ハサウェイはショートヘアをキープしている。これが可愛い。頭が小さく形も抜群のハサウェイ、特に後頭部からうなじにかけてのラインが美しく、多少無造作なヘアスタイルだったとしても魅せてしまう。『ブルックリンの恋人たち』でもハサウェイのショートはたっぷり楽しめる。そしてそれが、最大の見ものだ。

 ハサウェイは博士号の修得を目指してモロッコで活動中、弟が交通事故に遭ったことを知る。駆けつけた病院には昏睡状態の弟が眠っている。部屋で弟の私物を眺めていたとき、彼の敬愛するシンガーを知り、そのライヴに駆けつける。ライヴ終了後、会話を交わしたふたりは恋に落ちる。まあ、言ってみれば、メロドラマだ。

 問題はそれを自覚することなく、あくまで音楽ドラマとして通そうとする頑固な態度だろう。オープニングからエンディングまで絶えず音楽流れる。それが登場人物の大凡の心象を表している、ということらしいのだけれど、流すタイミングに節操がなく、聴き苦しく感じられるところが少なくない。いやむしろ、音楽ドラマとしての気取りが鼻につくところの方が多いかもしれない。

 ハサウェイとジョニー・フリンは数日の間で、音楽や弟の関係を語り合う。その掛け合いの大半が沈んだ空気の中でなされるのが憂鬱だ。弟が昏睡中だから仕方がない。現実感を狙ってもいる。けれど、掛け合いというものは物語のリズムを作る重要要素であり、それが沈んだままだと空気まで停滞することにはもっと敏感になるべきだった。

 その証拠にいつまで経っても人物の輪郭がはっきりしない。歌を歌っても、ギターを鳴らしても、涙を流しても、愛を交わしても、人物がぼやけている。とりわけ昏睡中の弟に音楽好きの一面しか見えないのは厳しい。おかげでハサウェイとフリンが弟を出しにして、酔っているだけに見える。

 話はハサウェイに戻る。「プリティ・プリンセス」(01年)から13年、多少老け、髪をショートにしたことも手伝って、見事に垢抜けた。眉毛の洗練にそれは顕著に表れる。何気ないカジュアルな装いをスタイリッシュに魅せるのだからたいしたもの。フリンと較べると、その差は歴然。ふたりの顔の大きさの違いに驚く。ハサウェイはやはり、21世紀の女優なのだ。





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