ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界

ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界 “Men, Women & Children”

監督:ジェイソン・ライトマン

出演:アダム・サンドラー、ローズマリー・デウィット、トラヴィス・トープ、
   ジェニファー・ガーナー、ジェイソン・ダグラス、ケイトリン・デヴァー、
   ディーン・ノリス、アンセル・エルゴート、ジュディ・グリア、
   オリヴィア・クロチッチア、J・K・シモンズ、ティナ・パーカー、
   エレナ・カンポリス、デニス・ヘイスバート、シェーン・リンチ、
   ウィル・ペルツ、ティモシー・シャラメ、エマ・トンプソン

評価:★★




 映画でインターネットが取り上げられると、大抵の場合、負の側面が強調される。一般家庭に爆発的に広まったのは、ついこの前のこと。対応できない人々は思いの外多く、それを利用した犯罪は増える一方だ。もはやネット社会からは逃れられない。事実だ。事実だけれど、しかしジェイソン・ライトマン、何故彼がその警鐘を鳴らす必要があったのか。

 ライトマンは日々の暮らしの傍らにあるインターネットの闇を矢継ぎ早に提示する。有害ポルノサイト。出会い系サイト。スマートフォンを睨んだ状態での歩行。面と向かって話していても続くメール。中傷。プライヴァシーの侵害。ベッドの上での接続。素性の知れない相手とのオンラインゲーム。誰もが当たり前のように持っているSNSページ。クリックひとつで暗転も好転もする人生。行き過ぎた監視。

 おそらくライトマンは、そうした社会における、昔からある普遍的な問題を浮上させたかったはずだ。セックスや親の離婚、簡単ではない親子関係、アイデンティティー、有名になりたい症候群、人間同士の繋がりの希薄さ。そうした言いたいことが分かり過ぎるのが問題と言っては酷か。ライトマンは何が起こっているのかを見せることに集中し、余白を作ることを忘れてしまった。それゆえ息苦しい教訓話になってしまった。それはそう、まるでジェニファー・ガーナー扮する娘を監視し続ける愚かな母親からの目線で。

 それでも大人と子どもの対比のさせ方は悪くない。大人たちはテクノロジーの進化についていけないがゆえ、インターネットの闇に簡単にハマる。子どもたちは幼い頃から当たり前のものとしてあったがゆえに、案外インターネットが生み出す悪循環にハマりながらも快適さを忘れない。人間性という観点から見ても、子どもたちは柔軟だ。

 アンセル・エルゴートは好きなケイトリン・デヴァーにメッセージを送る。本音を綴る。けれど、それを送信する勇気がない。あとクリックひとつでそれは相手に届くのに、躊躇い、結局削除、当たり障りのない言葉に差し替える。これこそが人間で、なるほどどれだけインターネットが日常に侵食しても、大切なものを守ることはできる。ささやかな希望がちらつく。エルゴートとデヴァーはアンサンブルの中でも最も良い。

 良い場面もあるがゆえに思う。ライトマンはインターネットという題材に足をすくわれたのではないか。それを意識するあまり、その原因と結果に雁字搦めになってしまったのではないか。探るべきは理由だったのではないか。そしてそれゆえの帰結だったのではないか。『ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界』という邦題が虚しく感じられる。





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