ドライブ・ハード

ドライブ・ハード “Drive Hard”

監督:ブライアン・トレンチャード=スミス

出演:ジョン・キューザック、トーマス・ジェーン、ダミアン・ガーヴェイ、
   イエッセ・スペンス、ゾーイ・ヴェントゥーラ

評価:★




 銀行強盗犯のジョン・キューザックと運転免許教習所に勤めるトーマス・ジェーンが逃避行の最中、客が誰も来ていない結婚式場に立ち寄る。管理人は人の好さそうな90歳のバアサンだ。バアサンはふたりが指名手配犯だと気づくや否や、突然ライフルをぶっ放し始める。そればかりかジェーンに獣のごとく後ろから飛びかかり、決して離そうとしない。アダム・サンドラー映画に出てきてもおかしくない画。この場面で気づく。『ドライブ・ハード』、これはコメディなんだ。

 この場面はもうひとつ重要なことを教えてくれる。脚本がバカなのだ。ふたりが結婚式場に立ち寄ったのは、新しい車を調達するためなのだけど、そこが結婚式場である必要は微塵もない。バアサンとその険悪な夫であるジイサンがいるだけで、無理矢理話を作っているだけにしか見えない。ガソリンスタンドの店員と銃撃戦を繰り広げたり、ジェーンが仲が上手くいっていない妻と電話で無用の会話をしたり、強引なエピソード作りは至るところにある。

 キューザックがジェーンを逃避行のドライヴァーに指名したのは彼が元レーサーで運転技術に優れているからだ。当然カーアクションは見せ場のひとつのはずだ。ところが、これが何ともまあ、おとなしくまとめられる。優れた技術の証明はミリ単位の正確さで車を動かせるところにあるらしく、障害だらけの狭い小道を小回りするばかりの、ちまちましたアクションの連打。スケール感には程遠い。豪快さの欠如。思い切りが良くなく、もちろん爽快感とは無縁だ。

 …となると、全体がロードムービーのように見えてくるではないか。舞台はオーストラリアのゴールドコースト。雄大な大地を背景に緊張感のない逃避行がだらだら続く。オーストラリアの田舎らしく、人気は少ない。これならばのんびり運転に集中できる。キューザックはそう考えたかもしれないけれど、観ている方は退屈を強いられる。

 キューザックとジェーンが車内で見せる掛け合いの窮屈さは狙い通りなのか。大男のジェーンとキューザックが狭い車内に押し込まれ(キューザックは190センチ近い高身長。おまけに肥満気味)、スケール不足の犯罪であーだこーだと押し問答。全く、この画だけで息苦しくていけない。

 何だかクリストファー・ランバートみたいになってきたジェーンはともかく、キューザックが最近、この手のB級アクション映画への出演が増えてきたのが不安だ。好ましいことではない。ニコラス・ケイジ化するには惜しい喜劇センスの持ち主だからだ。早く軌道修正して欲しい。





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