あと1センチの恋

あと1センチの恋 “Love, Rosie”

監督:クリスティアン・ディッター

出演:リリー・コリンズ、サム・クラフリン、クリスチャン・クック、
   タムシン・エガートン、スーキー・ウォーターハウス、
   ジェイミー・ビーミッシュ、ジェイミー・ウィンストン

評価:★★




 子どものときから仲良しこよしの男女が互いを想いながら、しかし友達以上の関係にはなかなかなれない様が描かれる。…と書くと「恋人たちの予感」(89年)を連想してしまうけれど、『あと1センチの恋』はそれとは較べられないほど子どもっぽい印象が付きまとう。主演がリリー・コリンズとサム・クラフリン、若手ふたりだからではない。彼らが賢く見えないのが原因だ。

 目の前にご馳走があったら、迷うことなくそれに飛びつくふたり。よくよく考えればその料理は安物の材料で作られたニセモノでしかないのに。ふたりは結ばれるのに(そう、これは分かり切った結末だ。そしてそれで問題ない)30年近くかかる。そしてそうなってしまったのは、いつもいつも後先考えずに行動するからだ。一回だけならまだしも、何度繰り返せば気が済むのだ。

 とりわけ本命以外に付き合う相手の質の低さが痛い。コリンズは誰が見ても軽薄な男に二回も騙されるし、クラフリンは物質至上主義のモデル風ブロンド美女に次々引っ掛かる。学習しないふたりがあんぽんたんな子に見えるのも仕方ない。

 作為が目立つのだ。あくまでふたりは両想いでなければならない。そのためには「ライヴァル」は魅力的ではいけない。短絡的な思考が透ける。作為で言うなら、親の死や擦れ違いの見せ方もチープを極める。音楽の入れ方や下ネタたっぷりの笑いもしかり。

 ただ、それでも飽きることがないのは偉いかもしれない。コリンズが相変わらず面白いからだ。すっかりトレードマークになった眉毛が、歳を重ねる度に洗練されていくのに注目だ。眉毛はコリンズが発散する生きるエネルギーの象徴だ。見る物全てを少しずつ己の血や肉にする術を知るコリンズ。眉毛を見ればコリンズが分かる。クラフリンはコリンズから生気を吸い取られ気味だ。

 良い味を出していたのは、コリンズが薬局で知り合うパンクな姉ちゃんだ。ジェイミー・ウィンストンが演じる。後の親友となる彼女のカラッとしたユーモアは、湿っぽくなりそうな場面の風通しを随分良くしていた。P!nkを思い出した人も多いのではないかと睨む。





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