ベイマックス

ベイマックス “Big Hero 6”

監督:ドン・ホール、クリス・ウィリアムス

声の出演:ライアン・ポッター、スコット・アツィット、T・J・ミラー、
   ジェイミー・チャン、デイモン・ウェイアンス・ジュニア、
   ジェネシス・ロドリゲス、ダニエル・ヘニー、マヤ・ルドルフ、
   ジェームズ・クロムウェル、アラン・テュディック

評価:★★★★




 てっきり兄弟愛をほのぼの描くのかと思ったら、何の何の、思い切りアメリカン・コミックのノリではないか。それもそのはず原作はマーヴェルなのだという。ひょっとしたら将来は、『ベイマックス』登場キャラクターがスパイダーマンやアイアンマン、ソー、キャプテン・アメリカと並んだ画が見られるのかもしれない。

 亡き兄が遺したロボット、ベイマックスが可愛らしい。風船でできたシロクマのような巨体はシンプルを極め、けれどペンギン風よちよち歩きの微笑ましさや後ろから人を抱き締めるときのソファーのような安心感は、その心の大きさを感じさせるのに十分。表情が変わらないまま、どこか恍けた味が発散されるのが面白い。

 ベイマックスの使命なるものはいかにもディズニー仕様だ。そこで主人公の少年ヒロやその仲間たちがやんちゃに輝くことで、生温い気配に蹴りが入る。色分け戦隊ヒーロー風に活躍する個性豊かな仲間たちは、ベイマックスが背後にいるからこそ生き生き動き回る。中でもヒロはベイマックスじゃなくても差し伸べたくなるキャラクターだ。親代わりだった兄の死と類稀なる頭脳の活用の難しさを、ヒロは小鹿が跳ねるような運動力と精神力で乗り越える。

 仮面の男の妖しさが愉快だ。ヒロが発明した物質を使って何でも作り上げ、或いは何でも破壊するその様。「マトリックス」(99年)「トランセンデンス」(14年)「LUCY ルーシー」(14年)といった作品に出てきてもおかしくないヴィジュアル。「スパイダーマン」(02年)の悪役としても、そのまま実写でイケそうだ。

 ヒロの髪の毛の表現に感心する。ワックスをつけてボリュームある束をいくつも作ったかのような腰のある髪の毛で、そのまま髪型モデルにできそうな現実感。フード付きジャケットとハーフパンツのコンビネーション、シリコン的な肌の質感もパーフェクト。顎が締まった若干吊り目の顔立ちは、どうしても佐藤健に見えるのが可笑しい。

 そう、日本への目配せが至るところに散りばめられるのが楽しいの何の。サンフラントウキョウという舞台はサンフランシスコと東京とミックスしたものに違いないし、近未来的な街全体が日本テイスト満載。桜。松。漢字入り看板。電柱。提灯。傘。鯉のぼりがデザインされたアドバルーン。歌舞伎の仮面。ゴールデンゲートブリッジの天辺にはなんと、鳥居が取り入れられている。そもそもベイマックスの顔は、神社の鈴がイメージされたらしい。なるほど。ベイマックスが空手の技をプログラムされるのも当然だ。何故日本なのか。やはりアニメーション大国への敬意なのか。

 ヒロと仲間たちは物事の見方を変えることで平和を導く。お行儀が良い。けれど、これは強い精神力なくしてはできないことでもある。ディズニーは想像力を持って、それを溌剌と語り掛ける。ベイマックスはその象徴として、白く、輝く。





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