俺たちスーパー・ポリティシャン めざせ下院議員!

俺たちスーパー・ポリティシャン めざせ下院議員! “The Campaign”

監督:ジェイ・ローチ

出演:ウィル・フェレル、ザック・ガリフィアナキス、ジェイソン・サダイキス、
   ディラン・マクダーモット、キャサリン・ラ・ナサ、サラ・ベイカー、
   ジョン・リスゴー、ダン・エイクロイド、
   ブライアン・コックス、ジョン・グッドマン

評価:★★★




 元大統領候補の言葉が紹介される。「戦争や泥レスリングにはルールがある。しかし、政治にルールはない」。さすが選挙がエンターテイメントになる国、アメリカ。他国でも大々的に報道される大統領選でさえも、ほとんどコメディの様相。ノースカロライナの田舎の選挙戦を舞台にした『俺たちスーパー・ポリティシャン めざせ下院議員!』など、主演がウィル・フェレルとザック・ガリフィアナキスだ。ただでさえコメディな選挙が暴走する。

 大抵の場合、悪ふざけが過ぎると、幼児退行に拍車がかかり笑えなくなる。けれど、この映画は可笑しい。選挙のディテールへの皮肉が効いている。「アメリカ」「キリスト」「自由」という言葉だけで盛り上がる国民性。メディアを巻き込んだ支持率の一喜一憂。家族への干渉。選挙参謀によるイメージ戦略。金持ちや大企業の口出し。討論会やCM。ネガティヴ・キャンペーン。教会やセックス、銃なんてものものまで、鍵を握る。

 それを基盤にしたフェレルとガリフィアナキスのバランスが良い。フェレルがヒール役に徹したのが正解だ。たいした信念もないのに政治に縋る男。彼がライヴァルの出現により堕ちていくところにカタルシスあり。悪趣味を極めた行動の連発が憎めなくて、ブーイングが飛べば飛ぶほどに、意外にこれは引いた芝居ではないかと感心する。

 フェレルがそういう演技ができたのはもちろん、ガリフィアナキスがいたからこそ。髭と寝癖、カーディガンとジーンズの組み合わせ。内股。どこか女っぽい所作。真面目に行動すればするほど可笑しいという例の個性がばっちり発揮され、「善」なる存在という、ともすればくすぐったいだけに終わる人物像が独特の味で仕上げられている。堂々正直さが物を言う展開は彼でなければ考えられない。

 脇のキャラクターも充実している。ジェイソン・サダイキスとディラン・マクダーモットが演じる参謀の存在が戦略なくして選挙戦を戦い抜けないことを象徴しているし、ジョン・リスゴーとダン・エイクロイドによる町の有力者兄弟の暴走もあり得ない話ではなさそうに見えるのが可笑しいやら怖いやら。妻や子どもたちの動きも主役ふたりをさり気なく盛り上げる。何より候補者の一挙手一投足で目移りする国民たちの姿がバカバカしくて良い。

 最も可笑しいのは、ガリフィアナキスを殴ろうとしたフェレルが、誤って赤ん坊を殴ってしまう場面か。その後に用意された(映画ファンであれば嬉しい)二段落ちも含めて、抱腹絶倒。スローモーションが効いている。脇腹をくすぐられたのはガリフィアナキスが飼っている二匹のパグ。窓から人間たちを眺めて、よくやるよ…と呆れている感じが可愛い。





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