ゲッタウェイ スーパースネーク

ゲッタウェイ スーパースネーク “Getaway”

監督:コートニー・ソロモン

出演:イーサン・ホーク、セレーナ・ゴメス、ジョン・ヴォイト、
   レベッカ・バディグ、ブルース・ペイン

評価:★




 元レーサーのイーサン・ホークが乗り込む盗難車は「シェルビー・マスタング GT500 スーパースネーク」と言うらしい。あまり格好良いデザインだとは思わないものの、カーマニアには嬉しいチョイスなのかもしれない。最強の市販車という触れ込みもある。『ゲッタウェイ スーパースネーク』から伝わる唯一のこと、それはこの車が丈夫にできているということだ。

 舞台はブルガリアの首都ソフィア。妻を誘拐されたホークがどこからかの指示によりクリスマスの街中を激走する。歩道はもちろん、階段やスケートリンク、発電所等あらゆる場所を突っ切るその車は、当然のことながら彼方此方に車体をぶつける。大破してもおかしくないクラッシュも一度や二度ではない。けれど、それをものともせずヤツは何でもかんでもなぎ倒す。うん、丈夫な車だ。

 上映時間の大半は車の暴走を映し出す。カーチェイスをいかに魅せるかが重要になるのは明白だ。それにも関わらず、カーチェイスのヴァリエーションは少ない。細かいカットを畳み掛ける。車内に取りつけられたカメラ映像の挿入。アクセルペダルやギアの大映し。音楽による煽り。もれなくセットで付いてくるのが爆破ショットで、ありゃまあ、これをCGの力をほぼ借りることなく撮ったのがご自慢ポイントらしい。

 バカバカしい。本物のアクションを見せようというのは間違っていない。ただ、ここには決定的に作り手の美意識が感じられない。ハイスピードで駆けるスーパーカーがどんな華麗な技で窮地を切り抜けるかを見せるのであれば見入るだろうに、ここにあるのは暴走カーが街を破壊する様だけなのだ。追いかけるのはパトカーで、いかにそれらがひっくり返ろうと、心拍数を刺激するようなことはない。アクション映画だからって一切身体を鍛えないホークが爪楊枝を銜えるショットなんて、ワンカットも必要ない。

 とどめを刺すのはセレーナ・ゴメスだ。コンピュータやメカに詳しいツッパリ少女という設定が死ぬほど似合わない。グレイのフードを被ってホークに銃を突きつけるショット、どういう設定のママゴトなのかと混乱状態。設定はせいぜい高校生だろうに、本当に小学生にしか見えない。ママゴトはジャスティン・ビーバーとどうぞ、としか言いようがない。狭い車内、ホークとゴメスが一緒にいる画は(必然的に顔のアップが多くなる)、実は別のR指定映画なんじゃないかと不安になる。

 結末もどういうつもりか。現代社会を反映させた遠隔犯罪だから、何だというのだ。B級映画ならではの爽快感こそが重要ではないか。もやもやしたものを残して得意気になるだなんて、勘違い甚だしい。真のB級をバカにしないで欲しい。





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