ガフールの伝説

ガフールの伝説 “Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole”

監督:ザック・スナイダー

声の出演:ジム・スタージェス、ライアン・クワンテン、アビー・コーニッシュ、
   ヒューゴ・ウィーヴィング、ヘレン・ミレン、ジェフリー・ラッシュ、
   デヴィッド・ウェンハム、サム・ニール、ジョエル・エドガートン

評価:★★




 最近つくづく思うのは、アクションと3D映像の相性は、世間が思っているほどには良くないのではないかということだ。フクロウの世界を舞台にしたアニメーション『ガフールの伝説』でもアクションが見せ場になっているけれど、ほとんど何が起こっているのかが分からない。ちゅーか、画面が汚い。細部まで凝った作りになっているのだろうことは容易に想像できるのに、その努力が実感として得られないのだ。つまりアクション場面でサスペンスが感じられないわけで、当然そこから生じる興奮も見当たらない。

 そんなわけで最も美しいのは、雪の舞う海の上を飛行する場面だ。黒に近いほどの深い青を背景に、数え切れない白い玉がアクセントになった、極めて幻想的な空間。その中をフクロウが優雅に飛んでいく。有難いことにスローモーションになる。特に観客に向かって迫ってくるショットになかなか迫力があってイイ。フクロウが翼を広げたシルエットの美しさもちゃんと味わえる。尤も、その他の飛行場面は「ヒックとドラゴン」(10年)ほどには爽快感がなかった。パタパタと羽根で音を立てて煩いのが原因か。

 監督は「300<スリー・ハンドレッド>」(06年)のザック・スナイダーで、なるほど納得した。戦闘場面がもろ「300」なのだ。筋肉モリモリ男たちの剣がフクロウの鋭いツメに形を変え、意外なほどに凄惨な殺戮が繰り返される。アニメーションなので描写は大分抑えてあるものの、それでも過剰に残酷。スローモーションが多用されるのも相変わらずで、段々鬱陶しくなってくる。

 スナイダーは映像にばかり凝って、話を子ども向けに安易にまとめてしまったのがつまらない。大人が思うところがほとんどない単純な図式に話を押し込めてしまった。ガフールの勇者たちの伝説と並んでポイントとなるべきだったフクロウの兄と弟の対比が、巧く機能していないからだ。特に兄が最初から「悪」でしかないのが退屈を誘い、映像の残虐さばかりを前面に押し上げる結果を導いている。

 それにしても、なぜフクロウなのだろう。見分けをつけるのに一苦労するし、そもそも全然可愛くなーい(主人公とヒロインのフクロウだけが辛うじて愛らしさを感じる)!フクロウのエサや出てくる他の動物も含めてグロテスクさばかりが気になって気になって…。





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