ザ・ヘラクレス

ザ・ヘラクレス “The Legend of Hercules”

監督:レニー・ハーリン

出演:ケラン・ラッツ、スコット・アドキンス、リアム・マッキンタイア、
   リアム・ギャリガン、ジョナサン・シェック、ロクサンヌ・マッキー、
   ガイア・ワイス、ラデ・シェルベッジア、ルーク・ニューベリー

評価:★★




 ケラン・ラッツと言ったら「トワイライト」(08~12年)のヴァンパイア役が有名なのだろうか。けれど、映画の中で動く俳優としてより、その肉体のご立派さそのものの方が、人の目に焼きついているのではないかと思う。ファッション雑誌のグラビアで見せる、筋骨隆々のピカピカの身体。それこそがラッツの武器だ。だから、出演作の大半がアクションになるのも必然で、その肉体を自慢しなければ、ラッツだと気づかれないかもしれない。

 そうしてラッツが選んだのはヘラクレス役だ。昨今はギリシャ神話がもてはやされているし、「300<スリーハンドレッド>」(07年)以降マッチョ拝跪の傾向はますます強まっている。ミックスしてラッツの肉体美を拝もうではないか。『ザ・ヘラクレス』は簡単に言えば、そういう映画だ。

 実際、ラッツは身体を相当鍛えて役に臨んでいる。半裸場面が多いのはもちろん、戦闘服に身を包んでも露出が多め。あの二の腕に挟まれたい(何を?)ととち狂う女の方々も少なくないと思われる。この際思い切り大根演技なのも、泣き顔がジミー大西なのも大目に見ようじゃないか。

 監督はどっこい生きてますよのレニー・ハーリン。どういうわけだか男たちの太腿を丁寧に撮っている。ラッツ以外にも男は露出気味で、揃って太い太腿が強調される。衣装の大半はホットパンツ並の短さなのが、マッチョに興味のない者には気恥ずかしい。懐かしのT.M.Revolutionもびっくりだ。

 ハーリンが作り出す視覚効果映像はチープという言葉がぴったりで、もはやチープは彼への褒め言葉だ。ヘラクレスとは切っても切り離せない獅子の登場場面だけで一目瞭然。コンピュータ感が強く、3Dを意識しているためか、画面が軽いこと軽いこと。TV映画と見紛う。…にも関わらず肉弾戦にはアナログ感が漂うのが、ハーリン、変な人。余計なスタントは控えめに、肉と肉がちゃんとぶつかっている。スローモーションも使わなければ良かったのに。

 ハーリンの迷走はいつからか。秀作「クリフハンガー」(93年)までは順調だったのに、「カットスロート・アイランド」(95年)でケチがつき、「ディープ・ブルー」(99年)で憤死した。でも完全には死にはせず、地味に生き長らえ、今や珍品監督。少なくない作品群を詳細に分析したら、案外面白いかもしれない。

 たとえハーリン映画でも、ヘラクレスが神の子であるという設定がほとんど活かされないのは勿体なかった。中途半端にフツーではない強さが示される。ハーリンよ、それこそが最も遊べるポイントではないのか。





ブログパーツ

blogram投票ボタン

スポンサーサイト

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

blogram投票ボタン
blogram投票ボタン
人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ