アイ・フランケンシュタイン

アイ・フランケンシュタイン “I, Frankenstein”

監督:スチュアート・ビーティ

出演:アーロン・エッカート、ビル・ナイ、イヴォンヌ・ストラホフスキー、
   ミランダ・オットー、ソクラティス・オットー、
   ジェイ・コートニー、ケヴィン・グレイヴォー

評価:★★




 幼少期に刻まれたフンガーフンガーというフランケンシュタインのイメージが排除されたのはもちろん、ジェームズ・ホエール監督の「フランケンシュタイン」(31年)を観たときだ。そこには恐ろしくも哀しい怪物の姿があり、それこそがフランケンシュタイン(の怪物)だと認識するのは容易かった。『アイ・フランケンシュタイン』はその怪物が戦士として現代にもまだ生きていたという設定だ。名作への敬意はほぼないに等しい。

 アーロン・エッカートは確かに怪物役に相応しく見える。四角い顔の輪郭は、ふむ、怪物のイメージ通りだ。このベースがあるのなら、外見だけでいくらでも遊べそうだ。ところが、そうして現れたエッカートが、単に顔が傷だらけのオッサンだったからべっくらこく。アイデンティティに関する悩み云々がほのめかし程度に済まされているのも勿体ないけれど、とにかく外見の創り込みが弱いのが痛い。日本のヤクザでもこれぐらいの傷、持ってるのでは?

 200年以上も放浪の旅を続けてきた怪物が、天使と悪魔の抗争(実際は天使が人間を守っているという設定)に巻き込まれ、思いがけずヒーローになる。このとんでもシチュエーションを用意する余裕があるのに、怪物はトレーナーにジーンズ、フード付きコートで暴れ回るだけで、ちっともカッコ良くないのだ。こうすると顔の傷はチープなファッションに見えるし、動きが早いのもイメージの逸脱がかえってダサい。目周りを暗く塗る化粧はナルシスト臭を強調する。それこそフンガーフンガーの方がマシ。

 話もかなりどうでも良い。天使と悪魔なら、まあ一応、天使を応援することになる。人間のために死んで欲しくない。ところがその天使たち、死ぬと何と、天国に行けるのだという。えっ、それならば死んだ方が幸せなのでは…?というくだらない突っ込みの嵐。笑えるのであれば良いけれど、呆れしか誘わないのはなぁ。

 視覚効果は安売りされる。常に炎が画面を横切っている。悪魔が死ぬ度に、ご丁寧に炎に包まれるからだ。このワンパターンのイメージの羅列で押し切るのが、ある意味ご立派。普通、もう少しヴァリエーションを増やすだろうよ。いや、少なくともヴァリエーションを増やすポーズぐらいはキメる。

 それにしても天使側の本当の姿はあれで良いのか。ガーゴイルがそのまま動き出すも、どうしても悪魔の側にしか見えぬ。物語が始まってしばらくは、思い切り混乱したではないか。キリスト教的世界観の中では違和感がないのか。どうなんだ。どっちでもいいか。





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