俺たちスーパーマジシャン

俺たちスーパーマジシャン “The Incredible Burt Wonderstone”

監督:ドン・スカーディノ

出演:スティーヴ・カレル、スティーヴ・ブシェーミ、ジム・キャリー、
   オリヴィア・ワイルド、アラン・アーキン、ジェームズ・ガンドルフィーニ、
   ジェイ・モア、ミヒャエル・ブリー・ヘルビヒ、メイソン・クック、
   ルーク・ヴァネク、ザッカリー・ゴードン、デヴィッド・カッパーフィールド

評価:★★




 スティーヴ・カレルが本人に見えない。色黒にして目化粧を加え髪の毛の色を明るくしただけで、まるで別人。鼻のご立派感が強調され、目力も倍増、何だかアル・パチーノ風だ。言われなければカレルだと気づかない人もいるかもしれない。ただ、面白い顔なのは結局、スティーヴ・ブシェーミだ。最近はTVシリーズ「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街」(10年~)で軽妙にして濃厚な芝居を見せるブシェーミだけれど、映画に戻ればホレ、いつも通りきょろきょろおどおど。そのまま異星人役をイケそうな突き抜けたアーバン臭が可笑しいの何の。やはり天然が最強だ。主役でなくても良いからもっと映画で観たい人。

 『俺たちスーパーマジシャン』のブシェーミは主人公カレルの相棒役だ。子どものときに手品に魅せられ、今やラスヴェガスを代表するイリュージョニストであるふたりの友情がベースに敷かれた物語になっている。それにも関わらず、ブシェーミが巧く使われているとは言い難い。アレコレ手を出してブシェーミに割く時間が少なくなってしまったのが、いちばんの原因だ。特にライヴァル役にジム・キャリーを「抜擢できてしまった」ことが拙かった。

 主演男優として確固たるポジションを気づいているキャリーを担ぎ出したことで、必然的に彼の出番が多くなり、ブシェーミが脇に追いやられてしまった印象だ。しかも、そうして見せられるキャリー場面が面白くない。役柄が前衛的を通り越して危ないだけなのだから仕方ない。排尿を我慢するだとか、燃える石炭の上に寝転がるだとか、頭にドリルを突き刺すだとか、不快なところばかり突く。敵ながらアッパレと思わせるところがない。

 オリヴィア・ワイルド演じる女マジシャンの扱いも適当に済まされる。カレルの恋の相手役以上の役割はない。頂点を極めたカレルが傲慢になり、落ち目になり、相棒と喧嘩別れし、でも改心し、恋人ができ、相棒との仲も復活…という「ディズニーか!」と突っ込みたくなる分かりやすさが、やっつけ仕事的な匂いに繋がっている。例外はアラン・アーキンが出てくるヴェテラン・マジシャンとの交流パートか。アーキンの芸達者ぶりを堪能する。

 それにしてもマジックと映画の相性の悪さは相変わらずだ。どれだけ立派な出し物を見せられても、編集の力で誤魔化されているようにしか見えないのだから。クライマックスで披露されるマジックなどは、ちゃんと種明かしもなされるものの、これはもはやマジックではない。時間という概念が無神経に無視される。マジックへの敬意だけは忘れてはいけないだろう。

 僅かに目を引いたのはカレルとワイルドのラヴシーンだ。ふたりが小技を繰り出しながら距離を近づけていくあたり、もっとクローズアップしても面白かったのではないか。恋愛における騙し合いの要素がマジックのそれと交錯する。ロマンティック・コメディとして一本の映画にできそうだ。





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