GODZILLA ゴジラ

GODZILLA ゴジラ “Godzilla”

監督:ギャレス・エドワーズ

出演:アーロン・ジョンソン、渡辺謙、エリザベス・オルセン、
   ジュリエット・ビノシュ、サリー・ホーキンス、CJ・アダムス、
   カーソン・ボルデ、デヴィッド・ストラザーン、ブライアン・クランストン

評価:★★★




 初めてゴジラの名前を口にするのは、我らが渡辺謙だ。感慨深いのは部下役がサリー・ホーキンスという点ではない。発音が“ガッジーラ”ではなく、しっかり“ゴジラ”だという点だ。ギャレス・エドワーズ監督はゴジラが日本が生んだスーパースターであることを重々承知のようで、日本への敬意をそこかしこに散りばめている。ハリウッド版ゴジラと言うと、98年度版の悲劇を思い出さずにはいられないわけだけれど(あれはどう見ても恐竜でしかなかった)、今回はちゃんとゴジラが出てくる。

 想像以上に現代社会が反映されている。切り離して考えることが不可能な核エネルギー。隔離地域。それでも担ぎ出される原子力。頻発する地震。押し寄せる津波。日本人ならば思わずドキリとする設定や描写が次から次へ。そしてそれらがゴジラの存在意義へと結実していく。

 ゴジラはモンスターでありヒーローだ。こう書くと極めて単純な偶像視に聞こえるかもしれない。けれど、それがゴジラの最も描き甲斐のある、面白いところだ。破壊のモンスターでありながら、世界の調和を司る、ある意味神のような側面を具えている。エドワーズは常にそれを念頭に置いた演出を選ぶ。勧善懲悪の穴に落とし込まない勇気。

 ゴジラはモーションキャプチャーにより作られた。…それにも関わらず、「怪獣」の気配を漂わせているのが良い。コンピュータ臭さが薄く、それどころか時に着ぐるみを思わせるところがある。遂に全体像が大写しになる場面には、待ってましたの掛け声を入れたくなる。目つきがきつ過ぎる気がしないでもないものの、確かにこれはゴジラだ。ゴジラがある“技”を見せる場面には、感嘆の声が出そうになった。

 ただ、ちょっと焦らし過ぎたかもしれない。ニュース映像による小出しから始まり、尻尾や背びれ等がちらちら映るし、顔も入り込む。なのに、全体像は終幕までお預け状態。シルエットの美しさもゴジラの魅力のひとつなのだから、もっと存分に映す手もあったのではないか。見せ過ぎるはもちろん論外。けれど、その逆も引っ掛かりを作るものだ。

 エドワーズは「モンスターズ 地球外生命体」(11年)で闇の中に浮かぶモンスターを詩的に撮り上げた人だ。それが今回、若干のストレスを生む結果を生んだか。やたら暗い画面が多く、昼間でも噴煙が舞い上がるばかり(ただし、前述のように登場場面は最高)。アーロン・ジョンソン(逞しくなってびっくり)を中心にしたドラマティックな要素は強調が煩い感。

 さらに言うと、ゴジラ以外に出てくるモンスター、ムートーはイマイチピンと来なかった。「パシフィック・リム」(13年)に出てきても違和感のなさそうなモンスターで、こちらに「怪獣」の気配は皆無だ。ゴジラ映画の怪獣と言ったら、アンギラス、ラドン、モスラあたりがお馴染みで、ならば彼らを巧く使って欲しかった。いや、いきなりキングギドラを出せなんて言わないからさ。





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